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過去最大負債の公共機関、99%がインセンティブ実施へ

過去最大負債の公共機関、99%がインセンティブ実施へ

Posted June. 20, 2020 08:30,   

Updated June. 20, 2020 08:30

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公共機関の負債が過去最大規模に増え、当期純利益が7年ぶりの最低値に落ちたが、129の公共機関のうち127機関が今年もインセンティブを受けることになった。経営成果や財務構造の改善よりは、政府が国政課題にどれほど呼応したのかによって点数がつけられる現行評価制度のためだ。政府が国会の統制を受ける国家予算事業の代わりに、公企業を動員して国政課題を遂行することによって公共部門の健全性が悪化しており、これは結局、国民の負担として回ってくるという指摘が出ている。

19日、企画財政部は、政府ソウル庁舎で公共機関運営委員会を開き、「2019年の公共機関の経営業績評価結果」を発表した。全体評価対象129機関のうち、A(優秀)、B(良好)の評価を受けた機関は72機関(55.8%)で、1年前の71機関(55.4%)と似ている。落第点であるD(不十分)、E(非常に不十分)の評価は、2018年と同じ17機関だった。今回の評価結果で、127機関(98.5%)が従業員1人当たりで多くは1000万ウォンのボーナスを受ける。

昨年の公共機関の当期純利益は、2012年以来7年ぶりに最も小さい6000億ウォンにとどまり、負債は前年比21兆4000億ウォンが増えて、過去最大規模(525兆1000億ウォン)となった。それにもかかわらず、公共機関の評価は2018年と同様に寛大と言える。

昨年に見直された公共機関の経営評価基準は、財務分野が人的管理の指標と統合されたことで、配点が10点から5点に減り、固有事業評価項目も50点から45点に縮小された。一方、雇用創出などの「社会的価値具現」の指標が30点の項目として新設された。昨年2兆ウォン以上の大規模な赤字を出して1年間負債が14兆ウォンほど増加した韓国電力が今年も良好評価を受けたことも、政府の脱原発基調に合わせて再生可能エネルギーへの投資を増やしたおかげであることが分かった。負債が3兆ウォン以上増えた韓国水力原子力と、3兆6000億ウォン台の赤字を出した健康保険公団は、韓国電力よりも高い優秀評価を受けた。

金泰潤(キム・テユン)漢陽(ハンヤン)大学行政学科教授は、「公共機関が収益基盤を食い込んでまで政府方針を従っているので、財務構造などに負担となっている」とし、「経営評価がもう一つの規制として働いている」と語った。


世宗市=チェ・ヘリョン記者、ナム・ゴンウ記者 herstory@donga.com · woo@donga.com