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軍動員力まで見せた金与正氏、後継者論が浮上

軍動員力まで見せた金与正氏、後継者論が浮上

Posted June. 18, 2020 08:22,   

Updated June. 18, 2020 08:22

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北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長が最近、対南事業を総括して国政の前面に出ていることから、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長の健康不安説が再び浮上している。正恩氏が権力を継承する過程で、北朝鮮が哨戒艦「天安(チョンアン)」の沈没、延坪島(ヨンピョンド)砲撃を強行したことからも、与正氏の後継者構図を本格化するのではないかという分析も出ている。

4日、体制批判ビラの散布を非難する談話を出した与正氏は、その後13日間で3回談話を出し、韓国に対して強硬姿勢を見せている。労働新聞が与正氏の4日の談話を最高指導者の教示のように引用したのに続き、朝鮮中央テレビは17日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「南北共同宣言」20年の演説を非難した与正氏の談話全文を読み上げた。

当初、与正氏が初めて談話を出した時、外交関係者らは後継者説を軽く見ていたが、与正氏が発言を強めるにつれ、ムードが変わりつつある。米国の代表的な韓半島専門家、イ・ソンユン・タフツ大学フレッチャースクール教授は、「正恩氏の子どもが後を継ぐのにはとても幼く、万一の事態に備えた計画が必要と感じた可能性があり、与正氏の名前でなされた具体的な成果が必要だった」と分析したと、米誌ニューズウイークが16日(現地時間)、伝えた。

与正氏の急浮上の背景として、正恩氏の健康不安説が再び浮上している。米紙ワシントン・ポストは16日、与正氏が「今月初め、事実上の正恩氏の代行に公式に昇格した」とし、「与正氏の急浮上は、北朝鮮指導者(正恩氏)の健康が良くないという推測を裏づける驚くべき変化」と報じた。

正恩氏と与正氏の二重統治構造を作る過程という見方もある。野党「未来統合党」の太永浩(テ・ヨンホ)議員は、「この機に、与正氏は女性だが強い指導者というイメージを刻印しようとしているようだ」とし、「正恩氏のそばに与正氏という確固たるナンバー2がいることを北朝鮮住民に見せる狙いがあるようだ」と指摘した。イ教授は、「今は与正氏が悪役になり、正恩氏が舞台の後ろにいるが、挑発戦術が終わって『平和術策』が展開する時、再び正恩氏が笑みを浮かべながら戻って来るだろう」と指摘した。


申나리 journari@donga.com