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猛暑がやってくる

Posted June. 13, 2020 08:59,   

Updated June. 13, 2020 08:59

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「地球上に存在する最強の生命体は?」。多くの人は、最悪の環境でも生きてきたゴキブリだと言う。しかし違う。最も強い生命力を持った生命体はクマムシだ。ユニークな見た目の水生無脊椎動物であるクマムシは、長さが0.3〜0.5ミリに過ぎない。それでも、真空状態である宇宙空間でも生き残れる唯一の地球生命体だ。ところが、驚くべきことにクマムシは、猛暑に致命的に弱い。デンマーク研究陣の研究で、クマムシが活動状態にあるときに、37.1度で一日放置したところ、その半分くらいが死んだ。学者たちは、地球温暖化によって気温が上昇を続ければ、クマムシが消える可能性が高いと見ている。それなら、クマムシよりはるかに弱い人間はどうだろうか。

気候変動が激しくなり、今年の夏も過去最大級の猛暑が予想されると、各国の気象予測機関では発表している。米海洋大気庁と英気象庁は、今年が気象観測史上最も暑い年になる可能性が高いと発表した。これまで最も暑かった年は2016年で、この時はエルニーニョの影響が大きかった。ところが2019年は、エルニーニョ現象が発生しなかったにも関わらず、全世界の温度が高騰して、過去二番目に気温が高い年を記録した。特に欧州地域にものすごい猛暑が襲った。2019年7月末、フランス南部地方では、日中の最高気温がなんと46度を記録した。パリの気温が、42.6度の最高記録を破った。海はもっと熱かった。2019年の海水温度は、観測史上最も高かった。ところがだ。2019年の猛暑は、今年も続いている。2020年1月は全地球の気温が最も高く、2月と3月は二番目に気温が高い月だった。韓国気象庁も、今年の夏は2018年には及ばないものの、歴代級猛暑になると発表した。

問題は、今年の夏は猛暑だけでなく、新型コロナウイルスまでが蔓延るという点だ。世界気象機関は、最近の報告書を通じて、猛暑の季節に新型コロナウイルスの集団感染が起こる可能性が高いと警告した。猛暑が続けば、低所得層の場合はエアコンのある避難所のようなところを探す。エアコンは猛暑を解決できない一方、新型コロナウイルスの飛沫を拡散させて感染リスクを高める。さらに、社会的距離置きで避難所に行けない状況では、低所得層で猛暑の犠牲者が多数発生する可能性もある。新型コロナウイルスと猛暑に共に脆弱な高齢者の場合はなおさら危険である。低所得層や高齢者層で多数の新型コロナウイルス患者が発生すれば、これはすぐに医療崩壊をもたらし、大規模な死者につながりかねない。

これまで行ってきた猛暑対策では足りない。新型コロナウイルスの影響を含む新しい猛暑対策が必要である。そうしなければ、新型コロナウイルスよりは猛暑による死傷者の発生がはるかに多くなるかもしれない。2003年に欧州を襲った猛暑で、フランスだけで1万5000人余りが死亡した。衝撃を受けたフランスは、新しい法律を作って災害に備え始めた。2019年、フランスは2003年よりも強力な猛暑がやってきた。しかし、死者はわずか1500人だった。気温はさらに上がったが、被害はなぜ減ったのだろうか。備えさえうまくやれば、被害はいくらでも減らすことができるという。新型コロナウイルスの脅威の中で、実際に役立つ猛暑対策を立ててほしい。


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