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主要感染国で初の全学年登校、現場では「画一的な指針に無用論も」

主要感染国で初の全学年登校、現場では「画一的な指針に無用論も」

Posted June. 09, 2020 09:30,   

Updated June. 09, 2020 09:30

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8日、中学校1年と小学校5、6年の児童生徒が初登校したことで、全国小中学校の児童生徒595万人の2020年1学期の初登校が全て終わった。韓国は、主要国の中で一番最初に「全学年登校」を完了した。しかし、首都圏を中心に散発的に広がっている新型コロナウイルス感染症の展開状況が、登校授業維持のカギになるとみられる。

●98日ぶりの全学年登校、学校内の集団感染はない

同日4回目の登校がなされたことで、今年初めて児童生徒のほとんどが一回以上、自分の教室を訪れたことになった。当初予定されていた始業日(3月2日)以降98日ぶりのことだ。

全学年の登校授業再開は現在、世界的に見ても珍しい。教育部によると、フランスが2日からすべての小中学校と新型コロナウイルス安全地域内の高校の登校を再開し、日本が今月から各自治体の判断に基づいて授業を再開したことだけが知られている。米国、ドイツなどの他の主要国は、まだ段階的な登校や学校閉鎖の状態だ。

先月20日の高3の登校開始以来、最も懸念していた「学校内集団感染」はまだ出ていない。教育部によると、先月20日以降、新型コロナウイルスの感染が確認された児童生徒は8人、教職員は4人程度だ。彼らによって学校に「2次感染者」が出たことがないという意味だ。ただ、新型コロナウイルス患者発生などの理由で登校授業を全面中止した学校は、首都圏が514校など、全国的に517校にのぼる。

教育部の「登校授業開始」については、依然賛否両論が少なくない。しかし、登校授業の必要性は教育界全般が認めている。韓国教員団体総連合会のシン・ヒョンウク政策本部長は、「困難な状況で、児童生徒たちが学校に行くこと自体が嬉しいというのは幸いなことだ」とし、「学校が感染媒体にならないように管理しなければならない」と強調した。イ・サンス教育部教育課程政策官は、登校授業の理由について、「遠隔授業ではできない人間性教育、社会的関係構築などが学校教育の本質だ」と語った。

●相変わらず「登校無用論」を巡る議論

しかし、ソウルなどの首都圏では、現在の登校授業は「形だけの登校だ」という批判が少なくない。毎日登校する高校3年生を除けば、隔週登校や週1、2回登校する児童生徒が多いからだ。教育部によると、5日登校した児童生徒は、全国595万人のうち280万人にとどまった。もちろん中1と小学5、6年生などが登校授業を開始する前だが、当初教育部が勧告した「児童生徒の3分の2登校」の基準には大きく及ばない。

これは最近、1日に50人前後ずつ増加した首都圏の新型コロナウイルスの拡散が影響を及ぼした。ソウルなどの首都圏で児童生徒の3分の1以下だけが登校するようにしたことで、全国登校の割合が下がった。農山漁村の10人以下の学校は、全員が毎日登校することも少なくない。

登校開始から3週間目を迎えて、様々な不満が出ている。首都圏の全寮型外国語高校の生徒は、「最近、教育部のガイドラインに基づいて、生徒たちが2週間隔で寮への入所と退所を繰り返す隔週登校をすることになった」とし、「むしろ外部感染の懸念を高める決定なのに、学校と生徒の反対の声は反映されないのが現状だ」と語った。

ソウル松坡区(ソンパグ)の保護者のAさんは、「小学1年生の娘が週一回授業に出ているが、友人と話し合ったり、馴染んだりすることは完全に禁止された」とし、「それなら、あえて学校に行く理由がない」と強調した。教育部の関係者は、「地域と学校に基づいて、可能な限り弾力的に学校運営を行いたい」とし、「ただ隔週登校や接触を控えることなどは、防疫のために仕方のない面がある」と話した。

(5)国立現代美術館を訪れた「オペラ座の怪人」

パンデミックの状況でも唯一、ソウルで公演を続けている「オペラ座の怪人」のワールドツアーが、国立現代美術館(MMCA)を訪れた。MMCAは、ワールドツアーチームとコラボしたオンライン公演「MMCAライブ×オペラ座の怪人」を12日午後4時、ユーチューブやネイバーテレビを通じて公開する予定だ。「MMCAライブ」は、ポストコロナ時代に備えて、国立現代美術館が用意したオンライン公演シリーズだ。

オンライン公演は、MMCAソウルを背景に、主演俳優3人が代表曲を披露する舞台とビハインド映像で約30分間構成される。クレア・ライオン(クリスティーヌ役)の「もう一度姿を現して」、ライオンとマット・ライジー(ラウル役)のデュエット曲「オール・アイ・アスク・オブ・ユー」、ジョナサン・ ロックスマス(ファントム役)の「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」などである。音楽監督・デヴィッド・アンドリュース・ロジャースのピアノ演奏の映像も一緒に鑑賞できる。

7年ぶりに来韓した「オペラ座の怪人」は、新型コロナウイルスの拡散によってワールドツアーが暫定的に中止となった状態だ。国内公演も4月に役者の感染症状が疑われて一時中止となったが、再開後、週8回の公演を続けている。これについて、米紙ニューヨークタイムズ(NYT)は、「手指消毒剤使用、マスク着用、繰り返される防疫作業によって、韓国で安全なミュージカル公演が行われている」と1日報じた。


朴在明 jmpark@donga.com · 金守蓮 sykim@donga.com