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トランプ氏服用のヒドロキシクロロキン、コロナ治療薬から「脱落」

トランプ氏服用のヒドロキシクロロキン、コロナ治療薬から「脱落」

Posted May. 27, 2020 08:55,   

Updated May. 27, 2020 08:55

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世界保健機関(WHO)が25日、新型コロナウイルスの治療薬研究で、トランプ米大統領が絶賛し、服用したと明らかにした「ヒドロキシクロロキン」の臨床試験を一時中断すると発表した。WHOは35ヵ国、400以上の病院で安全で効果的な新型コロナウイルス治療薬を求めて臨床試験を進めている。

 

WHOのテドロス事務局長は22日、医学誌『ランセット』に発表された研究結果により、安全上の理由でこのような決定を下したと明らかにした。英ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のマンディップ・メフラ教授が率いる研究チームが、新型コロナウイルス患者9万6032人を対象に調査した結果、ヒドロキシクロロキンを服用した患者は死亡リスクが34%増加し、深刻な心臓不整脈のリスクも137%高まったことが分かった。

 

WHOのチーフサイエンティストのソミヤ・スワミナサン氏は資料安全監視委員会で、少なくとも2週間、ヒドロキシクロロキンに対する追加情報を収集し、安全性を審議した後、試験を再開するかどうかを決めると話した。ただし、WHOはヒドロキシクロロキンをマラリアや自己免疫疾患など本来の用途で服用する場合には問題がないとした。

安倍晋三首相が今月末を目標にしていた「アビガン」の新型コロナウイルス治療薬の承認も水泡に帰したとみえると、読売新聞が26日付で報じた。アビガンは富士フイルム富山化学が新型インフルエンザA(H1N1)の治療薬として開発した薬だ。安倍氏は、「アビガンが(新型コロナウイルスの)改善に効果を見せている」と主張してきた。

 

しかし、アビガンの新型コロナウイルス治療の有効性を判断できる研究結果が出ていない。ロイター通信は、動物実験の結果、アビガンに致命的な催奇形性が確認されたと指摘した。


チョ・ユラ記者 jyr0101@donga.com