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国民生活は見捨て、機能しない「牽制と均衡」…第20代国会の失敗を反面教師にすべきだ

国民生活は見捨て、機能しない「牽制と均衡」…第20代国会の失敗を反面教師にすべきだ

Posted May. 21, 2020 08:37,   

Updated May. 21, 2020 08:37

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与野党は20日、第20代国会最後の本会議を開き、新型コロナウイルス対応関連法と真実・和解のための過去事整理基本法改正案など争点のない法案約100件を処理した。第20代国会の任期は29日まで残っているが議事日程はなく、事実上、第20代国会は幕を下ろした。

第20代国会は「熟議政治の場」としての機能を喪失した。特に2016年12月9日の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領弾劾訴追案可決後、国会は与野党激突の主戦場になってしまった。公職選挙法と高位公職者犯罪捜査処法の迅速処理案件交渉で野党第1党は徹底して排除され、与野党のもみ合いで見苦しい場面が繰り広げられた。歴代の国会で与野党の合意処理が不文律だった選挙法まで汎与党「4+1」協議体によって一方的に処理される初の事態まで起こった。与野党交渉の政治は失踪し、「数の政治」だけが勢力を伸ばした4年間だった。

与野党が国民の声には耳を塞ぎ、政派の利益に埋もれたため、法案処理も遅々として進まなかった。第20代国会で発議された法案は計2万4081件だが、処理された法案(18日基準)は8819件で、処理率が4割にも及ばなかった。民主化後、最も低い第19代国会の法案処理率(41.7%)より下がり、第20代国会が歴代最悪の国会として記録されることになった。

さらに深刻な問題は、政府を牽制して批判する国会の核心的な機能が、この4年間で事実上形骸化したことだ。文在寅(ムン・ジェイン)政府発足後、国会人事聴聞会の報告書の採択なく大統領が任命を強行した長官級は23人で、歴代最多を記録した。李明博(イ・ミョンバク)(17人)、朴槿恵(10人)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)(3人)政府を大きく上回る数だ。人事聴聞会は、憲法に明示された三権分立の原則を制度的に実現するために国会に付与された厳重な権限であるにもかかわらず、なくても良い形式的行為に転落してしまったのだ。国会が大統領府の独走を放任すれば、「牽制と均衡」という自由民主国家の運営原則が崩れる。

30日にスタートする第21代国会は、本来の立法府の機能から回復しなければならない。大統領府と国会は適切な緊張関係で動いてこそ国政の一方的な独走を防ぐことができる。国会運営も然り。野党がことごとく法案処理の足を引っ張るのも問題だが、巨大与党が177の議席数を前面に出して法案処理の速度戦にだけ執着することも望ましくない。国会運営で議席数も重要だが、対話と交渉による協治が切実な理由だ。第21代国会の開院後の国会議長団と常任委員長の選出など院構成交渉が協治の最初の試験台になるだろう。第21代国会は第20代国会の失敗を反面教師とし、失墜した国民の信頼を取り戻さなければならない。