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トランプ氏「WHO、中国からの独立を」 WHO脱退も視野に

トランプ氏「WHO、中国からの独立を」 WHO脱退も視野に

Posted May. 20, 2020 08:52,   

Updated May. 20, 2020 08:52

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新型コロナウイルスの発生源をめぐって中国と激しく対立しているトランプ米大統領が、世界保健機関(WHO)の「中国寄り」を指摘し、「30日以内に大幅な改善に取り組まなければ、拠出金の停止を恒久化し、加盟も見直す」と最後通告を突きつけた。

トランプ氏は18日、WHOのテドロス事務局長に宛てた書簡で、「30日以内に中国からの独立性を証明する改善に取り組まなければ、拠出金の停止を恒久化し、WHOへの加盟も見直す」と主張した、WHOが前進する唯一の道は中国からの独立を示すかにかかっているとし、「米国の利益に合致しない組織に納税者の税金を出し続けることはできない」と主張した。

トランプ氏は取材陣の前でもWHOを中国の操り人形と批判した。米国がWHOに年間4億5千万ドルの拠出金を出しているが、中国は3800万ドルしか出していないと問題視した。

アザー米厚生長官は同日、初めて画像で行われた世界保健総会(WHA)で、「加盟国の1つが透明性の義務をあざ笑い、世界全体はとてつもない大きな犠牲を払った。再びこのようなことが起きてはならない」と述べ、中国を批判した。ポンペオ国務長官は、中国の反対で台湾のWHA参加が実現しなかったことを批判する声明を出した。ポンペオ氏は、「テドロス事務局長は台湾をWHAに参加させるあらゆる権限があるのに、中国の圧力に屈して招待しなかった。事務局長の独立性の欠如は、WHOの信頼性と有効性を損なうものだ」と指摘した。

米国家安全保障会議(NSC)のジョン・ウリオット報道官は、中国の習近平国家主席がWHAテレビ会議で、新型コロナウイルス対策として20億ドルの拠出を表明したことを批判した。そして、「多くの国が中国の責任を問うことから注意を分散させる試み」と指摘した。

WHAは19日の会議で、新型コロナウイルスに関する調査を求める決議案を採決する。194のWHO加盟国のうち3分の2の129ヵ国の支持を得れば可決される。すでにオーストラリア、英国、フランス、ロシアなど122ヵ国が支持を表明し、可決の可能性が高いとみられている。

中国も反撃に出た、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は19日、「この調査に米国も含めなければならない、中国は調査を恐れない」と対抗した。商務省も、「オーストラリア産大麦に対して5年間の反ダンピング関税を課す」と明らかにした、オーストラリア産大麦と牛肉の最大輸入国である中国は、12日にもオーストラリア産牛肉の輸入を一部停止した。オーストラリアが米国側に立って新型コロナウイルスの調査を呼びかけたことを理由に経済報復に出たとみられている。オーストラリアはこれに反発し、世界貿易機関(WTO)に提訴する考えを明らかにした。

米中対立の中心にいる中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は18日、声明で、「米国のファーウェイ制裁は恣意的で致命的であり、米国の利益を損なうだろう」と主張した。

 

両国の対立が米株式市場に移る様相だ。ロイター通信は、米2位の証券取引所ナスダックが中国企業の企業公開(IPO)資格や会計監査などを強化する規制を近く公開すると伝えた。中国金融当局も、中国企業に英ロンドン証券市場への上場を促していると付け加えた。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 北京=ユン・ワンジュン特派員 lightee@donga.com · zeitung@donga.com