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軍紀は崩れ「顔色うかがい」は繰り返され、国民は不安だ

軍紀は崩れ「顔色うかがい」は繰り返され、国民は不安だ

Posted May. 19, 2020 08:18,   

Updated May. 19, 2020 08:18

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軍が19日に予定された海上射撃演習を、天候を理由に延期した。北朝鮮の東海岸武力挑発を仮定した陸海空合同射撃演習は非公開で推進されてきたが、天候悪化のため来月に延期になったと軍は明らかにした。これに対して、北朝鮮の顔色をうかがっているのではないかとメディアが指摘すると、国防部は18日、「軍の正常な意思決定をまるで他の要因が作用したように歪曲・誇張した」と反論した。

 

国防部は今回の演習延期が気候条件を考慮した正常な判断だと強調した。それが合うことで信じる。にもかかわらず、なぜそのような解釈が出てくるのか、最近、政府の北朝鮮に対する関係改善のドライブが全く影響を及ぼさなかったと言えるのかは疑問だ。軍の演習が俎上に上ったことが一度や二度ではない。一昨年、南北、米朝関係が急進展し、韓米合同軍事演習を含め大規模な軍事演習が事実上廃止または縮小され、懸念の声が小さくなかった。

今回の演習延期が最近、海軍・空軍の西海(ソヘ)合同演習に対する北朝鮮の反発と無関係ではないという観測が流れるのも無理はない。大統領府国家安保室は、国防日報が西海演習を報道した直後、北朝鮮が反発すると、軍関係者を集めて会議を開いた。大統領府は軍を叱責した事実はなかったと明らかにしたが、予定になかった会議招集そのものが軍には少なからぬ圧力と感じられる。故にその直後、東海岸演習延期決定が突然下されたことをめぐって、様々な解釈が出てくるほかない。

今回の演習は、陸海空軍が砲兵戦力と攻撃ヘリコプター、戦闘艦、戦闘機を動員して海上目標物を実射撃する演習で、本来江原(カンウォン)高城(コソン)でしたことだが、慶尚北道蔚珍(キョンサンプクト・ウルチン)に変わった。北朝鮮が反発した西海演習と同じように9・19軍事合意に全く抵触しない。それでも国防部は演習自体を隠した。

各種演習の中止で、韓国軍は基本的な態勢まで弱まり、「戦う軍隊」としの機能を喪失したという声が出ている。先週、前方師団で迫撃砲の射撃演習中に砲弾が弾着地から1キロ以上離れて落ちる誤射事故が起きた。北朝鮮軍の銃撃当時、韓国軍のK-6重機関銃が故障していた事実が明らかになったのも、わずか数日前だ。最近、各種軍紀の乱れの事故が絶えないのも、管理だけに汲々とした韓国軍の現実のためではないか点検しなければならない。