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居直る北朝鮮「韓国が軍事合意を逆行」

Posted May. 09, 2020 08:29,   

Updated May. 09, 2020 08:29

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北朝鮮人民武力省が、韓国軍が実施した西北島の防衛訓練に対して、9・19南北軍事合意の違反だと非難した。韓国軍監視所銃撃事件の5日後に、説明や謝罪もなく、韓国への非難を強めている。

 

北朝鮮人民武力省報道官は8日、官営メディア「労働新聞」などを通じて発表した談話で、韓国の空軍と海軍が6日に実施した西北島訓練について、「全民族の前で約束した(南北)軍事合意に対する全面的な逆行であり、露骨な背信行為だ」とし、「軍事対決の極致」と非難した。また、「全てが2018年の(南北)首脳会談前の原点に戻りつつある」とし、「必要な反応をしなければならない状況だ」と指摘した。韓国の訓練への対抗措置を考慮しているということだ。

また、今回の訓練に投入されたF15Kなど韓国軍の戦闘機と艦艇の諸元を詳細に列挙し、「敵はやはり敵ということを忘れてはならない。このことを再び悟らせ、深く肝に銘じる機会になった」とも主張した。

人民武力省報道官の談話が発表されたのは2013年3月以来、7年2ヵ月ぶり。特に、対外用メディアである朝鮮中央通信ではなく、北朝鮮の住民が思想教育用で読む労働新聞に報道されたということに当局は注目している。政府関係者は、「(兵力を実際に指揮する)総参謀部ではなく人民武力省の談話なので、直ちに挑発に出る可能性は高くないとみえるが、談話の意図を分析している」と述べた。

労働新聞は同日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が中国の習近平国家主席に新型コロナウイルスの感染拡大で中国が成功裏に対応したことを祝う内容の「口頭親書」を送ったと伝えた。同紙は、「(正恩氏が習氏に)前代未聞の感染症との戦いで勝機をつかんだことを高く評価した」と報じた。北朝鮮が、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中朝国境を閉鎖し、深刻な経済的打撃を受けている中、中国に経済と防疫の協力強化を打診しているという観測が流れている。


韓基渽 record@donga.com