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米国でKBOリーグの「バット投げ」が話題に

米国でKBOリーグの「バット投げ」が話題に

Posted May. 07, 2020 09:23,   

Updated May. 07, 2020 09:23

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「野球がやって来た、バット投げもやって来た」(米CBSスポーツ)

新型コロナウィルスを乗り越えて5日開幕した韓国プロ野球のKBOリーグが世界の野球ファンの間で話題となっている。何よりも豪快な打球を放った打者が手ごたえを味わってはバットを投げる「ノールック背面バット投げ」が大きな注目を浴びている。

メジャーリーグ(MLB)では、バットフリップ(Bat Flip)と呼ばれるバット投げは、非紳士的な行為とされる。本塁打を放った後に、この行為をした打者は、次の打席でビーンボールを覚悟しなければならない。KBOリーグに慣れていない外国人投手は、度々バット投げに神経質的な反応を見せた。KBOリーグのNCで3年間活躍しMLBに復帰したエリック・テイムズ(ワシントン・ナショナルズ)は、ヤフースポーツのインタビューで「バットフリップは韓国野球特有の文化だ。韓国の打者は、バットを振った後、ベンチに向かってバットをそのまま投げてしまう。もし、ここ(MLB)で同じようなことをすれば、直ちに腰にボールが投げ込まれるだろう」と話した。

2012年にメジャーデビューして以来ワシントンで活躍したブライス・ハーパー(27)は、2019年シーズンを控えて自由契約選手(FA)の資格を得てフィラデルフィア・フィリーズに移籍した。ハーパーは、昨年4月の移籍後初めて古巣ワシントンの本拠地を訪問した時、観客から激しいヤジを浴びた。しかしハーパーは、8回に最後の打席で2ラン本塁打を放ってはこれ見よがしにバットを投げて見せた。こういう特殊な状況でなければ、大半のMLB打者は本塁打を放った後、バットをおとなしく下ろしてバースを回る。

反面、韓国においてバット投げは一つのパフォーマンスと受け止められる。2015年世界野球ソフトボール連盟(WBSC)プレミア12の日本との準決勝で4-3でリードした9回表の2死満塁の場面で、打席に立ったオ・ジェウォン(斗山)は外野に向かった大きな打球を打ってはバット投げを見せた。打球は中堅手に捕球されたが、チームの勝利を確信するパフォーマンスに韓国ファンは歓呼した。2013年にロッテのチョン・ジュンウが本塁打とばかり思いこんで見せてバット投げの映像は米国にも紹介され話題となった。5日、ツイッターにKBOリーグの紹介映像を掲載した2018年アメリカンリーグMVPのムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)は、チョン・ジュンウを「バットフリップのキング」と持ち上げた。

5日、ESPNが生中継したNC対三星(サムスン)の大邱(テグ)試合で、中継陣はモ・チャンミンが6回表に本塁打を放ってバットを投げると、「今年初のバットフリップだ」と意味付けした。ESPNは、「韓国ではバットフリップは非礼(Disrespect)と言うよりは芸術(Art)と受け止められている」と説明した。

昨年は投高打低のシーズンだった。統一球の反発力が弱くなり、2018年(1756本)に比べて本塁打が40%以上減った(1014本)。これを受け、打者たちは今季開幕を控えてヒットポイントを前に置いて打撃する練習を増やした。技術的に最大のパワーを乗せて打球を遠くに送りたいからだ。

打者たちが流した汗が早くも効果を出しているのだろうか。開幕日に5球場では計10本の本塁打が出た。10球団が144試合を行うシステムが定着した2015年以降初めてで、2010年(10本)以降10年ぶりとなる開幕戦二桁本塁打だ。韓国のバット投げを見る機会はさらに増えたことになる。


金培中 wanted@donga.com