Go to contents

加湿器殺菌剤の有害性報告書を操作した教授に実刑判決

加湿器殺菌剤の有害性報告書を操作した教授に実刑判決

Posted September. 30, 2016 09:05,   

Updated September. 30, 2016 09:07

한국어

オキシー・レキットベンキーザー社(現RBコリア社)から裏金をもらって、加湿器殺菌剤の有害性報告書を操作した容疑などで拘束起訴されたソウル大学獣医学部のチョ某教授(57)に、実刑が言い渡された。加湿器殺菌剤被害事件に関する初の刑事判決だ。

ソウル中央地裁刑事合意32部(南成民部長判事)は29日、収賄後不正取扱などの容疑で起訴されたチョ被告の1審判決公判で、懲役2年、罰金2000万ウォン、追徴金1200万ウォンを判決した。

裁判部は、「チョ教授は、ソウル大学教授であり、国内毒性学分野の最高権威者として、その地位や影響力に相応する社会的・道徳的責任を負っている」とし、「にもかかわらず、チョ教授は収賄に止まらず、オキシー側に不利な実験データを意図的に外すなど、研究の公正性を傷つけた」と明らかにした。

チョ教授側は結審公判まで、「諮問料を受け取る前に、実験条件や実験日程はすでに決まっていた」とし、「実験は予定通りに行われ、オキシー側から疾病管理本部の発表に合わせて実験結果を出してほしいと言われたからやったものではない」と容疑を否認してきた。

裁判部は、チョ被告に対し、収賄後不正取扱罪のほかに適用された証拠偽造罪も有罪と認めた。オキシーに不利な実験データが除外され、報告書の証拠価値が変わったためだ。裁判部は、チョ被告本人も、報告書が「加湿器殺菌剤は人体に無害だ」というオキシー側の主張を裏付けるだけの民事刑事場証拠として活用されることを知っていたと判断した。実際、オキシーはソウル大学報告書を責任回避用として活用してきた。

同日、チョ被告に対して実刑判決が下される瞬間、加湿器殺菌剤被害者の家族10数人は、傍聴席で嘆息を漏らした。彼らは、裁判が終わった後も、「子供が(加湿器殺菌剤のせいで)28か月間しか生きられなかった」、「人を殺したのに、2年刑なんてとんでもない」と、20数分間法廷前で嗚咽した。

チョ被告は、オキシーに有利な「加湿器殺菌剤の安定性を巡る評価」というタイトルの結果報告書を作成し、個人口座に1200万ウォンの諮問料を受け取った容疑などで、5月に拘束起訴された。チョ被告のほか、加湿器殺菌剤報告書を操作した容疑で拘束起訴された湖西(ホソ)大学のユ某被告(61)は、来月14日に1審判決を受ける。



허동준기자 ホ・ドンジュン記者 hungry@donga.com