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[社説]朴槿恵外交安保チーム、THAAD論議を切り抜ける力があるのか

[社説]朴槿恵外交安保チーム、THAAD論議を切り抜ける力があるのか

Posted July. 15, 2016 07:02,   

Updated July. 15, 2016 07:48

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朴槿恵(パク・クンへ)大統領が14日、国家安全保障会議(NSC)を開き、高高度防衛ミサイル(THAAD)の導入と関連して、「利害当事者間の衝突と反目で政争が起こり、国家と国民の安全を失うならば、もはや大韓民国は存在しないだろう」とし、不必要な論争は止める時だと強調した。朴大統領はTHAADレーダーの有害性について、「人体や農作物に全く被害はない」とし、「地域住民の意見を傾聴し、意思疎通を継続してほしい」と指示した。朴大統領は「大変重大な国家と国民の安全がかかった問題なので、公開の議論が難しかった」と述べたが、政府が早期にTHAAD配備を公論に付し、正当性を説明して誤解を払拭していたなら、大統領がアジア欧州会合(ASEM)の出席のためにモンゴルに出国する直前に反発を収拾するために慌てることはなかっただろう。

朴大統領が2013年12月、「韓半島の安保と周辺国の状況変化への能動的かつ効率的な対策を講じよ」と指示して5年ぶりに復活させた組織が。外交安保のコントロールタワーであるNSC常任委員会と事務局だ。THAAD問題のようにコントロールタワーの役割が重要な懸案はほかにないだろう。しかし、THAAD配備の発表を前後して政府が取った行動を見ると、果たして米国と中国が覇権争いをする外交の荒波の中で内部の国論分裂を切り抜けて行く力があるのか信頼できない。

周辺国の顔色ばかりうかがって米国の配備要請も、韓米協議も、決定されたこともないと「NOで一貫し、発表前に世論を説得し、配備地域に対する補償問題など根回しが全くできなかった。配備地域を秘密にすることだけに神経を使い、後になってパトリオット迎撃ミサイル基地と弾道弾早期警報レーダー基地をメディアに公開し、THAADレーダーの安全性の広報にあたふたするとは、軍事機密をこのようにさらけ出してもいいものなのか。

THAADの発表をめぐって、外交部は中国の北朝鮮制裁の協力に困難が生じることを懸念し、早期の発表に反対したが、主務省庁である国防部が強行したという話もある。金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安保室長兼NSC常任委員長が調整役をうまくしたのか疑問だ。

THAAD配備も、朴大統領が外交安保ラインの責任者を同席させて直接国民に正当性を表明したなら、訴える力は大きかっただろう。そのような想像力もなく、THAAD発表の前後にすべきことも分からない当局者を信任し続けるのか、朴大統領も国民の目線で考え直さなければならない。政界内外で内閣改造の必要性が提起されている。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com