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[オピニオン]囲碁、人間vsコンピュータ

[オピニオン]囲碁、人間vsコンピュータ

Posted January. 29, 2016 07:14,   

Updated January. 29, 2016 07:28

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囲碁は東洋、チェスは西洋を代表するボードゲームだ。囲碁は、石を置く着点が361個。最初の一手の場合の数は12万9960だ。チェスは最初の一手の場合の数が400。囲碁一勝負の場合の数は、数学的に単純に計算しても700桁の数になり、計算が不可能だという。囲碁を記録した歴史は200年だが、これまで一度も同じ囲碁はない。

◆チェスでは、かなり前にコンピュータが人間に勝った。1997年、IBMスーパーコンピュータ「ディーパー・ブルー」が、ロシア人のチェスチャンピオン、ガルリ・カスパロフを破った。最初の電子計算機(ENIAC)が誕生して51年後のことだ。カスパロフは当時だけでなく、約1500年のチェス史上、最も優れたチェスの天才という評価を受けていた。カスパロフは2003年にグレードアップした「ディープ・ジュニア」との対決で引分けとなったが、雪辱の機会を持つことなく2005年に引退した。

◆囲碁では、プロ棋士がコンピュータと対決する時、少なくとも4点を先に置く。曺薫鉉(チョ・フンヒョン)9段は昨年出版した本『高段の思考法』で、「この4点はプロ棋士の創意性と気風の差なので、コンピュータが真似ることができるか懐疑的だ」と書いた。しかし、グーグルの人工知能プログラム「AlphaGo」が27日、囲碁対決でプロ棋士に勝った。ただ、相手は欧州の囲碁チャンピオンの中国系・樊麾 (Fan Hui)2段だった。欧州のプロ囲碁界の実力は、囲碁の本場である日中韓に及ばない。

◆囲碁は、曺薫鉉9段の1989年の応昌期杯制覇以来、日中韓の中でも韓国が最強だ。李昌鎬(イ・チャンホ)9段に続き、今は李世ドル(イ・セドル)9段が10年間、最高段者の地位を守っている。「AlphaGo」が李世ドル9段に挑戦状を突きつけた。3月にソウルで史上初のコンピュータと人間囲碁王の対決が行われる。囲碁界では、「AlphaGo」が過去よりもレベルが高くなったとしても、李9段との対決は無理であり、2、3点の置き碁が適切だと見ている。しかし、人間と違ってプレッシャーも疲れも感じることなく複雑な計算を解くコンピュータとの対決なので、結果は速断できない。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員 pisong@donga.com



송평인기자 ソン・ピョンイン記者 pisong@donga.com