中国の習近平国家主席が推進している反腐敗ドライブが、江沢民、胡錦濤前主席など前指導者との合意によるものであるという主張が提起された。
台湾の中国時報は5日、習主席が2012年8月、河北省北戴河で開かれた前・現職最高指導部の会合で、「3年内に国民の支持を取り戻すことができなければ10年以内に共産党も滅び、国家も滅びるだろう」と警告したと報じた。当時、国家副主席だった習主席は会議で、「共産党が直面する内憂外患は、1948年の国民党の状況と大変似ている」と述べ、民心離反問題を取り上げたという。国民党政府は1940年代末、深刻な腐敗で国民の支持を失い、国共内戦で敗れ、その後台湾に追われた。
また、習主席は江元主席と胡前主席に、「中国の急所は国民の支持を失うことだ。そうなれば中国版ジャスミン革命の危険に陥るだろう」と強調した。胡主席が同年11月に第18回全国代表大会で、「敗問題を解決できなければ党も国も滅びる」と吐露したことも、習主席との共感から出たものと分析される。一部では習主席の反腐敗ドライブが前任者を追及するためのものという見方もあるが、実際は新旧政権間に合意があった模様だ。