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コリアといえば北朝鮮がまず頭に浮ぶ外国人たち

コリアといえば北朝鮮がまず頭に浮ぶ外国人たち

Posted July. 02, 2013 08:23,   

한국어

最近、授業中にスウェーデンの学生たちに、「コリアと聞いて頭に浮ぶ単語を3つ書いて下さい」と言った。驚くべきことに、①北朝鮮の核開発とミサイル発射、②金日成(キム・イルソン)—金正日(キム・ジョンイル)—金正恩(キム・ジョンウン)の世襲、③国会議事堂での政治暴力の3つが順に上位を占めた。その後に出た単語は、朝鮮戦争、88年のソウルオリンピック、サッカーのワールドカップ、韓流、江南(カンナム)スタイルなどだった。

このように外国人にとって韓国はまだ北朝鮮の否定的なイメージとともに認識されており、その後を政治家の政治暴力が続いている。経済10位の大国だとか、世界第1位の商品だとか、そしてそれをつくる企業を挙げるのではなく、否定的なイメージと関連した単語が韓国を代表する姿としてスウェーデンの学生たちに刻印されているのだ。

歴代の政権が「国の格」を高めるために、また国家イメージを改善するために多くの特別予算を注ぎ込んだが、韓国に対する否定的なイメージが減少するどころか、最近になって一層増幅されているという点が改めて確認されたのだ。

さらに深刻な点は、単にこれが北欧だけの現象ではないというところにある。欧州各国で活動している韓国人学者は一様に韓国がまだ北朝鮮と関連した否定的なイメージ、そして韓国政治家の暴力と無能さがメディアにしばしば言及され、コリア・ディスカウントの実体が広く存在していることに同意する。こうなったのは様々な原因がある。

まず、連日全世界のメディアの耳目を集めた金正日総書記死去後の北朝鮮のミサイル発射と核開発が、最近の韓国の否定的なイメージ形成に決定的な影響を及ぼしている。韓国は、「South Korea」と紹介され、北朝鮮は「North Korea」と紹介されるが、これをちゃんと識別できない欧州の人々は、南北を合わせてコリアと認識している。韓国を紹介する時、「Republic of Korea(大韓民国)」が韓国を意味するのか、北朝鮮のことを指す言葉なのか分からず確認することがしばしばあるように、韓国は北朝鮮というイメージなくして想像できない国家として位置づけられている。

さらに、韓国の政治家による政治暴力の場面は、北朝鮮の変数とともに否定的なイメージを生み出す主要原因となっている。韓国の政治家は、韓国の醜い姿を全世界に伝播する決定的な役割を果たしているのだ。壇上占拠、催涙弾政治が全世界のニュースで登場して嘲弄を受け、それでも飽き足りずに今や地方の政治家まで加勢している。ほかでもなく晋州(チンジュ)医療院問題をめぐって見せた無秩序な議事進行ともみ合いのシーンが全世界に伝えられ、「韓国の政治は3流政治」と刻み込む役割を果たしたのだ。

韓国の中央、地方の政治家たちが演出したシーンが、国家信任度そして国家のイメージに悪影響を及ぼしたことは火を見るよりも明らかだ。最近は、周知のとおり地球の隅々にまでつながるインターネットで、韓国から送られる政治暴力の様子が濾過なく伝えられるためだ。さらに深刻なことは、インターネットを通じた学校の教育現場の暴力的なイメージが韓国の代表的な姿として紹介され、外国の子どもたちにも韓国は世界で最も好戦的で争い好きな国として認識されているという点だ。

韓国の未来を考える政治家なら、このような情報通信の革命の中で生きていく世界で、どうすれば大韓民国の地位を高め、世界に伝えるべきかを考えなければならない。現在行なわれて西海(ソヘ・黄海)北方限界線(NLL)をめぐる泥仕合のような暴露政治、不確実の政治が韓国の未来を悩む政治家の姿なのか、深く省察しなければならない。

野党は、街頭政治ではなく国会内での討論と交渉で政局を解いていかなければならない。野党の街頭政治は、議会民主主義を放棄する行為だ。そして、与党の無能な傍観の政治、自暴自棄の政治は、野党を街頭に追いやる無責任な行為だ。国家情報院のコメント疑惑で増幅された不正選挙への批判の目をそらすための攻撃の政治は、野党の政治放棄を煽る最大の原因だ。結局、与野党いずれにも責任がある。

「甲」と「乙」の政治のような消耗的政争よりも、国民を真の「甲」と考える政治家の姿勢が優先されなければならない。ただでさえ日々の暮らしが苦しい国民のことを少しでも考えるなら、消耗的な論争と街頭政治で貴重な時間を浪費せず、国民生活の政治に復帰することが真の「乙」の姿勢だ。

政党と政治家が変わらなくては、韓国政治の未来は一寸先も予測できなくなる。政治改革と政党改革は、国民を「甲」と見る政治から始まらなければならない。民主的価値と政治ビジョンで国民に接近せず、政治家が離合集散を繰り返すなら、韓国の政治発展に再び逆行する行為ということを忘れてはならない。

政治家は、今日の人気と票だけを意識することなく、未来の歴史評価に勝負をかけなければならない。政治的妥協と対話、そして国民への説得と疎通は、韓国政治の新しい指標を提示し、韓国政治の水準を世界に知らしめる重要な手段であり、「国の格」を高める近道であることを肝に銘じることだ。