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[社説]3候補の墓地参拝から見える歴代大統領観

[社説]3候補の墓地参拝から見える歴代大統領観

Posted September. 21, 2012 07:47,   

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第18代大統領選挙への出馬を宣言した安哲秀(アン・チョルス)候補が19日、初めての公式日程として、ソウル国立顕忠院(ヒョンチュンウォン)を訪れ、李承晩(イ・スンマン)、朴正熙(パク・チョンヒ)、金大中(キム・デジュン)元大統領、朴泰俊(パク・テジュン)元首相の墓地を参拝した。4日前、金大中元大統領の墓地だけ参拝した文在寅(ムン・ジェイン)民主統合党(民主党)候補の行動とは異なる。朴槿恵(パク・クンヘネ)セヌリ党候補も、李承晩、朴正熙、金大中元大統領の墓地を参拝したのに続き、烽下(ポンハ)村を訪れ、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の墓地も参拝した。

安候補は、「新しい政治」を大統領選出馬の理由として掲げた。新しい政治の第一の課題として分裂と憎悪の政治克服を挙げた。そして、「国民の半分を敵にして統合を叫ぶことは偽善だ」とし、自分は選挙戦から違う行動をすると公言した。今の韓国社会は、建国、産業化と民主化を代表する2つの巨大な勢力が和合できず、分裂と憎悪の戦線を形成している。李承晩、朴正熙元大統領は建国と産業化、金大中元大統領、盧武鉉前大統領は民主化を代表する人物だ。安候補は、彼らを合わせることがまさに統合であり、新しい政治であることを墓地参拝を通して示したわけだ。

民主党の文候補は、セヌリ党の朴候補が、金大中元大統領、盧武鉉前大統領の墓地を参拝したことに対して、少し難癖をつけたものの、「国民統合のために望ましい」と肯定的に評価した。文候補は普段、「敵対的競争文化を共生と統合の文化に変えていかなければならない」ともよく言っていた。その一方で、国立顕忠院に行って、李承晩、朴正熙前大統領の墓地を無視した。文候補は「加害者側の過去に対する真剣な反省があってこそ統合が可能であり、それが実現するならいつでも墓地を訪れる」と述べた。国民統合を見つめる視角と歴代大統領観から、朴候補、安候補とは大きな違いが生まれる。どちらが正しいかは国民が判断することだ。

安候補は、「歴史に功績と過失があるなら、功績は継承し、過失は正す努力をする心がけが必要だ」と述べた。安候補の歴史観と理念座標がうかがえる。人間の歴史であれ世の中の歴史であれ、光があるなら陰もある。李承晩、朴正熙、金大中元大統領、盧武鉉前大統領も然りだ。功績が何割で過失が何割かは評者によって異なるが、過失だけを浮き彫りにして排斥することは、偏狭な歴史認識だ。

大韓民国は解放後、建国と産業化、民主化を経て今日に至っている。まだ完璧と見ることはできないが、自由と民主主義を達成し、経済規模は世界10位圏に成長した。建国と産業化、民主化のうちどれか一つでも欠けていたなら、世界で類例のない成就は不可能だっただろう。