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[社説]大韓民国の格を下げる歴史執筆陣の正体は

[社説]大韓民国の格を下げる歴史執筆陣の正体は

Posted October. 25, 2011 03:13,   

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国史編纂委員会(国編)の歴史教科書執筆基準開発陣が、2013学年度から中学校で使用する歴史教科書の執筆基準の最終案を確定した。同案には、大韓民国のアイデンティティを脅かす執筆基準が含まれている。「大韓民国が国連から韓半島の唯一の合法政府として承認された事実に留意する」という内容で、「韓半島の唯一の」という部分を削除したのが代表的な例だ。この基準では、「大韓民国は韓半島の唯一の合法政府」という内容を中学校の歴史教科書に記述できなくなる。

1948年7月の韓国総選挙は、国連選挙監視団の監視の下に実施され、国際的に合法性を認められた。しかし、北朝鮮は国連監視団の入国を拒否した。国連が韓国を韓半島で唯一の合法政府と承認したのは当然の帰結だった。北朝鮮が韓国への侵略戦争を起こし、国連は直ちに国連軍を派遣し韓国を助けたのも、韓国を韓半島唯一の合法政府と認定したことによる。

にもかかわらず開発陣は、「韓国は韓国地域の合法政府であり、韓半島の唯一の合法政府ではない」と突然主張し出したのだ。開発陣は1948年12月の国連決議案第195号の中で、韓国を「一定地域に居住する有権者によって選出された政府」という内容が入っていることを根拠にあげた。しかし、これは国連決議案の全体的意味と歴史的真実を見ずに否定することにすぎない。開発陣は、大韓民国を格下げし、北朝鮮を合法政府と規定しようという意図を持っている。また、執筆基準の中で、自由民主主義の試練の部分に「独裁政権」の問題は含め、「北朝鮮の脅威」を削除したことは、公平性を疑わせる。そして、執筆基準で李承晩(イ・スンマン)、朴正熙(パク・チョンヒ)政権を独裁時代と規定してしまっては、教科書で李承晩大統領の建国業績と朴正熙大統領の経済復興の功績は除外されてしまうため、妥当な評価を受けることができない。

開発陣は、歴史学界の教授や教師6人で構成されている。過去、左寄りの歴史教科書が国民の厳しい批判を受けて以降、執筆基準が新たに設けられたが、これもまた客観性を確保するどころか、むしろ偏向性をさらに深めた感がある。根本原因は歴史学界の内部にある。歴史学界は、左派民族主義と無条件統一至上主義に埋没し、親北朝鮮的な理念偏向を見せてきた。歴史学界で同じ声だけが出てくるのは、内部の陣営論理に閉鎖的であるためだという指摘を受けている。歴史学界は、「大韓民国アイデンティティと正統性を十分に生かす歴史教科書」を作成することに協力しなければならない。