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豪州裁判所「ギャラクシータブ10.1、アップルのタッチスクリーン特許を侵害」

豪州裁判所「ギャラクシータブ10.1、アップルのタッチスクリーン特許を侵害」

Posted October. 14, 2011 03:36,   

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裁判を担当したアナベル・ベネット判事は、「適切な措置で結論を出すことができ、満足している」と述べ、「アップルはひとまず、三星(サムスン)製品がタッチスクリーン関連特許を侵害したことを立証した(establish a prima facie case)」と説明した。「a prima facie」とは、「後で事実でないことが分かっても、ひとまず事実として受け止める」ことを意味する法律用語。

今回の判決は、ドイツ・デュッセルドルフ裁判所が先月、アップルのアイパッド・デザイン権を侵害したとして、ギャラクシータブ10.1の販売禁止措置を下したことに次ぐ2度目の販売禁止措置だ。三星電子はこれに対し、直ちに法的対応に乗り出すことを決めた。

●「マルチタッチ」と「ヒューリスティックス」を侵害

ドイツに続き、オーストラリアでもギャラクシータブ10.1が販売禁止となり、三星電子のタブレットPC販売戦略は相当な打撃を受けることになった。特に、今回の判決は侵害の可否が、曖昧な「デザイン権」ではなく、技術特許侵害を巡ることであり、米国をはじめ現在世界9ヵ国で進められている30件あまりの訴訟にも大きな影響を及ぼすものと見られる。

当初アップルは7月28日、ギャラクシータブ10.1のが、アップルの特許5件を侵害したとして訴訟を起こした。しかし、特許3件は、審理過程でアップルが自ら撤回し、裁判所は三星電子が、「マルチタッチ」と「ヒューリスティックス」の2件のアップル特許を侵害したと認めた。

3度に渡って行われた審理で、双方は、主に技術的論争を繰り広げてきたが、互いに自分のほうが被害者だと、判事に対し感情的に訴える競争も激しかったという。米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)によると、ベネット判事は審理初期は、「特許技術はやや複雑に見える」として、弁護士らに「難しい言葉を文章にして、分かりやすく説明してほしい」と要請する場面もあった。複雑な技術問題を判事が分かりやすいように、どれだけうまく説明するかがカギとなったのだ。

アップルの役員は、審理期間中、「スティーブ・ジョブズが昨年、三星に対し、スマートフォン特許侵害について直接連絡をしたこともある」といった証言もした。三星電子は、アップルの重要部品供給メーカであるだけに、ジョブズ氏が直接乗り出し、訴訟提起前に問題を解決しようと試みたが、失敗に終わったことをアピールしたものだ。

三星電子は主に、アップルの特許は独自のものではなく、先行特許があるという論理を展開した。三星は、アイパッドより先に出た「シナプティックスクリアーパッド」まで証拠として示したが、アップル側は「アイパッドとは技術や構造が異なる」と反ばく。結局、裁判部はアップルの肩を持った。

●三星「技術迂回製品の計画はない」

三星電子は同日の判決に対し、直ちに法的対応に乗り出すことを決めた。三星電子の関係者は、「今回の判決は、仮処分措置に過ぎず、三星がアップルの特許を侵害したという最終的な判決ではない」とし、「法的対応には、仮処分判決に対する『控訴』やアップルの特許自体が無効であることを主張する『特許無効訴訟』が共に含まれることになるだろう」と明らかにした。

これに先立って、オランダ・ハーグ裁判所は、ギャラクシーS2製品の写真をめくる方式の「フォトフリッキング」技術がアップルの特許を侵害したと判決しており、三星はこれを受け、同技術を外し、代替技術を取り入れて製品を販売することにした。

しかし、三星は、今回侵害の判決が出たタッチスクリーン関連技術を避けて製品を出す計画はないとしている。その代わり、アップルが根拠として示した特許自体を無効化する戦略を展開する計画だという。

また、三星電子はギャラクシータブ10.1は販売禁止となったものの、アップルが主張した特許は、「液晶表示装置(LCD)ディスプレー」に関するものであり、「アモレード(AMOLED)」ディスプレーを使ったギャラクシータブ7.7やギャラクシーS2などのほかの製品には影響を及ぼさないと見ている。

特許訴訟に詳しい関係者は、「オーストラリア裁判所の判決が、今後の米裁判所の審理に影響を及ぼしかねない」とし、「もし、情報技術(IT)産業の本家である米国でも、三星電子が販売禁止を受ければ、命取りになるだろう」と話した。



jaeyuna@donga.com kimhs@donga.com