
4度のトレードと3度の放出。いつも「2%」足りなかった選手。しかし、決してあきらめなかった選手。
チェ・イクソン(34)は韓国プロ野球の代表的「ジャーニーマン(journeyman)だ。
三星(サムスン、1994〜98年)を皮切りに、韓火(ハンファ、1999年)、LG(00年)、起亜(キア、01年)、現代(ヒョンデ、02〜03年)、再び三星(04年)、そしてSK(05年)まで。
チェ氏は斗山(トゥサン)とロッテを除く6球団をめぐった。大邱(テグ)にある彼の自宅には、所属したチームのユニフォームと装備がたくさんある。個人野球博物館を開いてもいいほどだ。
彼は昨年11月25日、最後のチームだったSKから戦力外通告を受け、数日悩み続けた。そこから出た結論は、「このまま終わるのは悔しすぎる」ということだった。
すぐにバットとグローブをかばんに入れた。そして、孤独な挑戦の末、大リーグ・クリーブランドと契約した友人チェ・ヒャンナム(35)に連絡した。
2人は意気投合した。皆が休む冬の間、二人はハンミン大野球部のトレーニングに参加した。寒風の吹く12月末から1月4日まで、たった2人で江原道華岳山(カンウォンド・ファアクサン)に入り、雪におおわれた山を走り、走り、また走った。どのチームでもいいから呼ばれたいと思ったが、球団の反応は依然として冷たかった。
「意志さえあれば野球をする場所は多い。台湾進出も一つの方法だ」というチェ・ヒャンナムのアドバイスは、暗闇の中で見つけた灯りだった。
チェ・イクソンは14日、台湾キャンプに出発するハンミン大野球部に同行する予定だ。トレーニングをしながら、台湾プロチームのテストを受けてみるつもりだ。
もしテストにパスしたなら、彼は外国で7着目のプロユニフォームを着ることになる。台湾キャンプにはチェ・ヒャンナムも同行する。
チェ・イクソンは、「練習生でプロに入団した私が12シーズンを走ってこれたのも、奇跡のようなものかもしれない。もう一度奇跡を起こしたい」と覚悟を述べた。
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