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日本で新型コロナ対策専門家会議、「韓・中だけ入国禁止、科学的に妥当なのか」

日本で新型コロナ対策専門家会議、「韓・中だけ入国禁止、科学的に妥当なのか」

Posted March. 11, 2020 08:09,   

Updated March. 11, 2020 08:09

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新型コロナウイルスによる感染症対策の日本政府の専門家会議のメンバーである押谷仁(60)東北大学教授(ウイルス学)が9日、東亜(トンア)日報とのインタビューで、安倍晋三政権の5日の韓国人入国禁止措置を批判した。

押谷氏は、「強いて特定国家を定めて対策に出る必要はなかった。科学的に正しい決定だったのか、今この状況で必要な対策だったのか疑問だ」と指摘した。新型コロナが流行しているのは大邱(テグ)など韓国の一部地域だけであり、イタリアやイランなどの感染者も多いため、韓国だけに措置を実施することは不適切ということだ。

押谷氏は、「今は韓国の感染者が日本に流入する時期ではない」とし、入国禁止の実施時期も適切ではないと指摘した。むしろ大阪のライブハウス、愛知県のフィットネスクラブなど日本国内の特定空間での感染拡大を防ぐことが至急だと付け加えた。

押谷氏は、「新型コロナについてまだ分からないことが多い。今重要なのは情報の共有だ」と強調した。そして、「医療水準が似ている日韓の研究者と政府が力を合わせて勝ち抜かなければならない。政治的対立をしてはならない」と述べた。

押谷氏は東北大学医学部を卒業した後、世界保健機関(WHO)太平洋地域事務局感染症対策諮問官を務めた。専門家会議は、押谷氏のほかに脇田隆字・国立感染症研究所長、館田一博・感染症学会理事長など専門家12人で構成された。安倍政権は入国規制を発表する前、専門家会議に諮問しなかった。

押谷氏は、安倍政権が緊急事態を宣言できるよう特別措置法を改正しようとする動きをめぐって、「人の移動制限など基本権の侵害を最小化し、ウイルスの感染拡大を防ぐ『バランス』を守ることは容易ではない」と指摘した。7月末に開催予定の東京五輪については、「6月に全世界がどのような状況か見なければならない。一部の地域であっても6月まで依然として新型コロナウイルスが流行するなら、五輪開催は不可能」と見通した。


東京=キム・ボムソク特派員 bsism@donga.com