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米中第1段階の貿易合意…中国への輸出に赤信号が灯った韓国

米中第1段階の貿易合意…中国への輸出に赤信号が灯った韓国

Posted January. 17, 2020 08:09,   

Updated January. 17, 2020 08:47

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米国と中国が2年近く続けてきた貿易戦争で、第1段階の合意をして休戦に入った。世界1位と2位の経済大国が繰り広げる戦いに萎縮し、不安だった世界経済は、ひとまず濃い雲は消えた。しかし、中国ファーウェイへの制裁をはじめとする敏感な対立は第2段階に渡されたうえ、第1段階合意の履行過程が順調でなければ、いつでも関税戦争が再開されかねないので、不確実性は依然残っている。何よりも中国が、膨大な量の米国製品を追加輸入することにしたことで、韓国の中国向け輸出に大きな打撃が懸念される。

米中は15日、中国が米国産製品を2年間2000億ドル(約232兆ウォン)分を追加購入することで合意した。代わりに、米国は中国産製品に課していた15%の関税を7.5%に引上げ、昨年12月に課す予定だった他の製品への追加関税は課さないことにした。合意案には、中国の知的財産権の保護と技術移転の強要禁止、人為的な人民元切り下げ中止などの約束も盛り込まれている。

中国が米国で追加輸入することにした2000億ドルは、韓国の年間総輸出額の33%に達する金額だ。農産物だけでなく、工業製品やエネルギー、サービスなど様々な製品が含まれている。中国内需が大幅に増えなければ、その分、他の国から輸入していた量が減ることになるだろう。国際通貨基金(IMF)は昨年末、「米中貿易協定の副作用」という報告書で、米中交渉が妥結すれば、韓国、日本、欧州連合(EU)などの他の国々が打撃を受けるだろうという分析を出した。中国の輸入額が既存と同じ場合、韓国は最大で460億ドル(約53兆ウォン)、国内総生産(GDP)の3%ほどの輸出が減少すると見た。

韓国は米中貿易紛争の中止に安堵する暇もなく、対中輸出に直撃を受ける可能性が高まっている。大国同士の「根回し協定」により、世界貿易システムが人為的に再編されることによって、今後の経済に及ぼす影響の不確実性も大きくなった。韓国は対中輸出が全体の27%も占めている。輸出を多角化して対中貿易依存度を減らし、米中貿易のニッチ市場を見つけることが急がれる。