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トランプ氏弾劾公聴会攻防、決定的な一発出てこず

トランプ氏弾劾公聴会攻防、決定的な一発出てこず

Posted November. 15, 2019 08:33,   

Updated November. 15, 2019 08:33

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トランプ米大統領の「ウクライナ疑惑」を調査する下院弾劾調査の初の公聴会が世論の関心を集めて13日に開かれたが、弾劾を引き出すほどの「決定的な一発」は出てこなかった。登場した証人は、トランプ氏の外圧疑惑を裏付ける発言をしたが、すでに伝えらえた内容が大半だった。

下院情報委員会は、ウィリアム・テイラー駐ウクライナ代理大使とジョージ・ケント国務次官補代理(欧州・ユーラシア担当)を呼び、公聴会を開いた。テイラー氏は、「ウクライナとの非公式の外交ルートが存在した。このルートは頻繁に公式ルートに反した」と話した。特にボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)がいた公式ルートでは、「ウクライナがトランプ氏の政敵バイデン前米副大統領を捜査する見返りに米国が軍事援助をする」という取り引きはなかったという証言が出てきた。 

テイラー氏は、「ある職員、駐欧州連合(EU)大使のゴードン・ソンドランド氏に『大統領はウクライナについてどう思っているのか』と問うと、ソンドランド氏が『大統領はバイデン氏の調査だけ気にしている』と答えた」と伝えた。ケント氏も、「(大統領の個人弁護士)ジュリアーニ元ニューヨーク市長の『影の外交』政策が困らせ続けた。その政策は、潜在的なライバル(バイデン氏)のあら探しをすること」と証言した。これは、非公開の証言内容を伝えたメディアの報道と大差ない内容だった。

トランプ氏は弾劾調査公聴会が開かれる間、ホワイトハウスでトルコのエルドアン大統領と首脳会談を行った。トランプ氏は、「忙しくて(公聴会を)見る時間がなかった」とし、魔女狩りというこれまでの主張を繰り返した。ホワイトハウスも公式ツイッターに、「証人の2次、3次、4次説明に頼ってはならない。あなた自ら(両国首脳の)通話記録を見ることだ」と投稿した。

下院情報委員会は同日、トランプ氏の外圧疑惑を初めて告発した内部告発者の証人召喚を賛成9票、反対13票で否決した。与党共和党は、「内部告発者の政治的偏向性を検証しなければならない」とし、公開の証言台に立たせなければならないと主張してきた。

現在、CNN、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなどの主流メディアは、中央情報局(CIA)要員と推定される内部告発者の情報を知っているが、報道していない。親トランプのFOXニュースすらアンカーやパネラーに「内部告発者について言及するな」という指針を下した。大統領の長男、トランプ・ジュニア氏はツイッターに、告発者について知りながら報道しないメディアに対して「なぜ目を閉じるのか」と非難した。


チョン・チェウン記者 chan2@donga.com