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視覚障害を克服して世界的名声を得たキューバのバレエ英雄アロンソが死去

視覚障害を克服して世界的名声を得たキューバのバレエ英雄アロンソが死去

Posted October. 19, 2019 08:41,   

Updated October. 19, 2019 08:41

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目がほとんど見えない後天的障害を克服して、幅広い演技と独特の迫力あふれるカリスマで世界的な名声を築いたキューバ出身のバレリーナ・アリシア・アロンソ(写真)が17日(現地時間)、故郷のハバナで死去した。享年99歳。

子供の頃からダンスを習ったアロンソは17歳の時、バレエダンサー・フェルナンド・アロンソ(1914~2013)と結婚して米ニューヨークに移住後、本格的にバレエを始めた。1940年にアメリカン・バレエ・シアターに入団したが、22歳の時に網膜剥離で3回手術を受けた後、視力をほとんど失った。

しかし、彼女は挫折せず、舞台の上で仲間たちの囁きを聞きながら移動方向を探し、照明に頼って出口の位置を推測する方法を身につけた後、23歳の時、「ジゼル」でデビューした。アロンソは51歳の時のインタビューで、「公演が良くないときは視力のせいだと同情を受けたくないし、公演が見事なときは『視覚障害を押し切って』という賞賛を聞きたくもない」と語った。

アロンソが1948年にハバナに設立したバレエ団は、1959年フィデル・カストロ政府の財政支援を受けて結成された「キューバ国立バレエ団」の母胎となった。彼女は以後、キューバの国民的英雄として脚光を浴びたが、「カストロ共産政権の広報に利用される」という批判を受けたりもした。1995年に舞台から引退した。


孫宅均 sohn@donga.com