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北朝鮮の超大型放射砲試射、事実上失敗…追加挑発に出る模様

北朝鮮の超大型放射砲試射、事実上失敗…追加挑発に出る模様

Posted September. 12, 2019 08:27,   

Updated September. 12, 2019 08:27

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北朝鮮は11日、朝鮮中央通信などを通じて10日に「超大型放射砲(多連装ロケット)」(KN25)の試射を行ったと明らかにした。北朝鮮は、「正確度と精密な誘導機能が検証された」と主張したが、実際は1発は不発で、試射に失敗した情況が明らかになった。このため、北朝鮮が追加挑発に出る可能性があるという観測が流れている。

同通信は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が10日、超大型放射砲実験を指導したとし、「実験射撃は射撃目的に完全に符合した」と評価した。しかし、北朝鮮が同日公開した写真では、試射の過程で失敗があったことがうかがえる。発射後、移動式発射台を撮った写真を見ると、4本の発射管のうち3本の前面部の蓋が開いており、北朝鮮が前日に飛翔体を3発発射したと見られている。統合参謀本部は前日、北朝鮮が2発発射したと明らかにした。軍当局は、北朝鮮が3発の連続発射を試みたが、1発が不発だった可能性があると分析している。韓国の探知資産で捉えることができる500メートル以上の上空に到達せず、事実上、不発だった可能性があるということだ。

また、残り2発のうち1発は約330キロ飛翔し、目標地点の咸鏡北道舞水端里(ハムギョンプクト・ムスダンリ)近海の卵島付近まで到達したが、もう1発は約200キロ飛翔した後、陸地に墜落した。

戦争の初期に韓国の核心防護施設を焦土化する目的で開発された北朝鮮の放射砲は、連続発射技術が核心だ。今回の試射でこの核心技術に問題があることが明らかになったのだ。正恩氏が「今後は放射砲の威力上、最も顕著な特徴となる連発射撃の試験を行えばよい」と述べたことも、連続発射技術に問題があることを示唆する。

正恩氏の表情からも、試射で失敗があったことがうかがえる。正恩氏が試射の参観後、発射台の隣で笑っている姿が公開されたが、望遠鏡を持って机に座って発射の様子を見る写真では、正恩氏の表情はこわばっていた。先月24日、試射に成功した時、空に発射された飛翔体を見て笑顔だったのとは明確に異なる。金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は先月24日に続き10日、試射にも同行し、高まった政治的地位をうかがわせた。

専門家たちは、北朝鮮が無理に試射を行って部分的に失敗したと見ている。9日、崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官の談話で、米朝実務協議再開の可能性をほのめかした北朝鮮が、協議前に優位な立場に立つために十分な事前点検なく性急に技術力をアピールしようとしたということだ。韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ分析官は、「超大型放射砲は先月1度だけ試射をしただけなので、飛行の安定性が確保されたと見ることはできない」とし、「国防技術をアピールしようとしたが問題にぶつかった」と指摘した。軍当局は、北朝鮮が近く失敗を挽回するために試射を行う可能性があると見て、北朝鮮の動向を注視している。


孫孝珠 hjson@donga.com · 韓基渽 record@donga.com