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韓米日「GSOMIA混乱」に乗じた北朝鮮の挑発、金正恩が喜んでる

韓米日「GSOMIA混乱」に乗じた北朝鮮の挑発、金正恩が喜んでる

Posted August. 26, 2019 07:45,   

Updated August. 26, 2019 07:45

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北朝鮮が24日午前、短距離飛翔体2発を発射した。今年に入って9回目の挑発だ。北朝鮮メディアは25日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の指導の下、「超大型放射砲」発射実験に成功したと報じた。政府はこれに対して「強い懸念」を表明し、軍は北朝鮮の挑発に関係なく25日から2日間、陸・海・空軍と海洋警察が参加する最大規模の「東海(トンヘ)領土守護訓練」を開始した。

北朝鮮の挑発は、韓米合同指揮所演習が終わった4日後で、韓国政府が日本に韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了を通知した翌日だ。これまでトランプ氏は「合同軍事演習が終われば挑発も止まり、実務協議が始まるだろう」と述べ、大統領府も最近まで米朝実務協議の早急な再開を予測し、希望的な観測をしてきたが、そのような期待は空しく外れた。正恩氏は、3年前の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の「水中発射実験成功」まで言及し、さらなる挑発の可能性まで示唆した。

特に今回の挑発には、GSOMIA破棄をめぐる韓日対立と韓米同盟の亀裂、さらには北東アジアの安全保障の構図の混乱を煽ろうとする狙いがうかがえる。GSOMIA破棄で韓米日3国の安全保障協力の連結が断たれる状況を北朝鮮は核・ミサイル能力を拡充して今後の米朝協議で有利に立つ絶好の機会と感じただろう。

韓米日は今回の挑発に各々異なる対応を見せ、北朝鮮の策略が功を奏したことを露呈した。日本は以前とは違って韓国よりも26分も早く発表した。具体的な情報はなかったが独自の情報収集能力をアピールするためとみえる。韓国と日本の発表は発射の見解や射程距離で違いを見せ、協力不在が生んだ弱点を露にした。韓国政府は今回も「強い懸念」を表明して「発射中止」を呼びかけた。トランプ氏は、「短距離ミサイルを制限したことはない」とし、たいしたことではないと考えている。日本は「明らかな国連決議違反」と表明した。

大統領府は、「日本が提供した情報は一件も意味あるものがなかった」とし、GSOMIA破棄の正当性を力説することに汲々とした。さらにある関係者は、「私たちが協定を延長した状態で日本が一方的に破棄する可能性があり、そうなれば私たちは馬鹿を見る格好」と話したという。日本の奇襲破棄を懸念して先制対応したということだが、韓日間の不信がどの程度なのかうかがわせる。25日に始まった東海(トンヘ)軍事訓練もそのような次元なら、韓日関係は修復不可能な状態ではないだろうか。

このような韓日外交の失踪は、日本が28日に韓国を「ホワイト国」から除外することで、今後様々な分野で対立を深めるだろう。今年初めに発生した哨戒機脅威飛行とレーダー照射のような韓日軍事対立が衝突につながらないとも限らない。北朝鮮の核・ミサイル脅威という直面した北東アジア最大懸案の前で、韓日対立と韓米亀裂を放置することはできない。今からでも危機の韓日、韓米関係の修復外交に取り組まなければならない。正恩氏だけを喜ばせるのか。