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武力誇示で東海上空を侵犯する中ロ、「同盟の力」を示すべき時だ

武力誇示で東海上空を侵犯する中ロ、「同盟の力」を示すべき時だ

Posted July. 25, 2019 07:34,   

Updated July. 25, 2019 07:34

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ロシアの駐韓大使館の次席武官が23日、ロシア軍用機の独島(トクト)の領空侵犯について遺憾を表明したと、大統領府が24日、明らかにした。この武官は、韓国国防部に、「機器の誤作動で計画にない地域に進入したと考えられる。意図的に侵犯したわけではない」と話したという。しかし、ロシア側の公式の立場は違った。ロシア国防省は、領空侵犯を否定し、空軍のある司令官は、韓国空軍の警告射撃に対して「空中乱闘」と批判した。

ロシア側の遺憾表明は、大統領府が、国家安全保障会議(NSC)も開かないなど安易に対応したという指摘が出たことを受け、翌日に公開した内容だ。ロシアの武官が非公式に明らかにしたもので、ロシア側の公式の立場とは明確に異なり、真意が疑われる。韓国国防部も、ロシアの故意の侵犯と見ている。ロシアのダブルスタンダードも問題だが、大統領府の便宜的で中途半端な状況認識は、深刻であるばかりか危険なことこの上ない。今後、ロシアの立場変化も見なければならないが、ロシア側の説明が出るとしても、初の領空侵犯を簡単に収束させることはできない。

中国とロシアは、韓国防空識別圏(KADIZ)への無断進入を当然視し、両国の東海上空の合同訓練まで正当化した。ロシア国防省は、「ロシア空軍と中国空軍がアジア太平洋海域で初の合同警戒飛行を行った」と明らかにし、ロシアと中国は合同訓練と軍事技術の協力に向けた協定を推進することで一致したという報道も出てきた。今後、中ロの軍用機がいつでもKADIZを無視して東海に出没することを予告したのだ。このように東海が中ロの武力誇示の舞台になるなら、韓半島周辺は北東アジア新冷戦の対立戦線になりかねない。

このような厳しい安保状況は、韓国政府に非常な警戒心を要求する一方、韓半島防衛の堅固な土台である韓米同盟の重要性を改めて呼び覚ます。中ロは最近、韓日対立で起こった韓米日3国協力の亀裂を巧妙に利用している。特に、ロシアの独島領空侵犯が韓日対立を煽っていることは、事件直後に日本が領土を主張していることを見ても明らかだ。

韓国を訪れたボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は24日、韓国政府高位らと会い、今後の中ロの同様の挑発に対して両国が緊密に協議していくことで一致した。さらに、ホルムズ海峡での安全保障協力、すなわち韓国軍の派遣問題についても議論した。北東アジアの安全保障の大きな枠組みが変わり得る時に、米国との同盟は決して軽視できない韓国の大切な資産だ。同盟をより堅固にするための協力を惜しんではならない理由だ。