Go to contents

仮想通貨に参入したフェイスブック、金融業の地殻変動を予告

仮想通貨に参入したフェイスブック、金融業の地殻変動を予告

Posted June. 20, 2019 09:40,   

Updated June. 20, 2019 09:40

한국어

世界最大手のソーシャルメディア・フェイスブックが18日、独自の仮想通貨「リブラ(Libra・天秤座)」を発行することにしたと、米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)などが報じた。ビットコインのようにブロックチェーン技術を活用した仮想通貨で、約24億人の利用者が、来年上半期からこれにより振込、オンラインでの購入などを行うことができると伝えた。

フェイスブックは、1年以上「リブラ」の発行を準備してきた。主に相場差益を狙った投資に使われるビットコインとは違って、送金などが主な目的だと、CNBCは説明した。交換手段に優先点を置いただけに価値変動性は大きくないように設計されたことも、既存の仮想貨幣との違いである。

利用者は、フェイスブックのメッセンジャーや子会社・ワッツアプリでリブラを購入し、電子財布「カリブラ」に保管する。銀行口座が必要であり、別途の手数料を払わなければならない他の送金システムとは違って、海外金融取引もテキストメッセージを送るように簡単に利用できる。WSJは、国際金融システムへのアクセスが困難な世界の17億人がリブラの恩恵を享受できると予想した。

クレジットカード会社のマスターカード、オンライン決済会社のペイパル、車両共有サービス・ウーバー、音楽ストリーミング業者のスポーティパイなど28社が、リブラに参加することを決定した。来年の公式発表まで少なくとも100社が合流するだろうと、フェイスブックは見込んでいる。ただ、発売初期は利用可能地域が、米国などの一部の地域に限られるとみられる。

リブラの発売を巡る見通しは食い違っている。一度個人情報の流出などで困難を経験したフェイスブックには、かなりの好材料になるだろうという分析が出ている。3月、英バークレイズ銀行のロス・サンドラー・アナリストは、「フェイスブックは新しい仮想通貨で、2021年までに約190億ドルの収益を得るだろう」と予想した。一方、仮想通貨に対する規制監督強化、ハッキング、情報流出、サイバー犯罪などで会社にさらに大きな脅威になるかもしれないという懸念も出ている。フィナンシャルタイムズ(FT)も、「24億人のフェイスブックの利用者がすべてリブラを使用すれば、各国中央銀行のコントロールが低下しかねない」と指摘した。


丘佳仁 comedy9@donga.com