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韓国産コロナ診断キット、人気の秘訣は?

韓国産コロナ診断キット、人気の秘訣は?

Posted March. 31, 2020 08:12,   

Updated March. 31, 2020 08:12

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最近、韓国政府に対して新型コロナウイルス感染症に関連して防疫用品を要求した117カ国のほとんどは、診断キットに関心を示したことが分かった。米国も韓国メーカーに手を差し伸べるほど、韓国産診断キットの技術と生産能力は両方とも独歩的だという評価だ。バイオ先進国の大手企業も開発が遅れている中、国内中小企業の技術が大幅にリードしている秘訣は何だろうか。

30日、韓国バイオ関連専門家らは、大きく△緊急使用承認、△経営リーダーシップ、△失敗事例の研究などを韓国だけの強みに挙げた。実際、コジェンバイオテック、シージェン、ソルジェント、ラボゲノミクスなどの国内開発企業の新型コロナの診断キットは、食品医薬品安全処の「緊急使用承認」を受けて使われている。「緊急使用承認制」とは、MERS(中東呼吸器症候群)事態後、緊急に使わなければならない医療機器の許可を免除するために導入された制度だ。

新型コロナが流行するだろうと判断して開発作業に着手した経営リーダーシップも、光を放ったという評価だ。バイオ業界の関係者は、「現在、欧州などのバイオ先進国の大手企業は開発への着手自体が遅れたが、意思決定が遅いという欠点が足を引っ張ったのだ」と説明した。

西江(ソガン)大学の李悳煥(イ・ドクファン)名誉教授は、「診断キットを開発するバイオベンチャーの経営者たちが、コロナウイルスに対しても事前に研究してきたことが的中したのだ」と説明した。診断キット・メーカーは、急速に拡大しうるインフルエンザとコロナウイルスについて、通常から研究を進めてきており、すぐにはお金にならなくても研究に力を入れてきた経営者の慧眼が光を放ったという評価だ。中国など、他の国の診断キットが不正確でひんしゅくを買っていることとの違いは、普段から技術格差を広げておいたおかげだという説明だ。

MERS当時の失敗経験がノウハウとして蓄積されたという解釈も出ている。政府の関係者は、「伝染病の拡大後、迅速な診断の重要性を感じて国策課題を通じてキットの開発支援などに出たが、この時、診断メーカーが成長したという評価がある」と説明した。国策研究事業が増えて、支援が増えたことで自然に国内企業が技術力を蓄積できたという解釈だ。


林賢錫 lhs@donga.com