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ソレイマニ司令官殺害後、北朝鮮が携帯電話の使用を数週間禁止

ソレイマニ司令官殺害後、北朝鮮が携帯電話の使用を数週間禁止

Posted February. 19, 2020 08:46,   

Updated February. 19, 2020 08:46

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1月に米政府は、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害した直後、「オール・ソース・インテリジェンス(All Source Intelligence)」を通じて、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の一挙手一投足はもとより心理状態まで綿密に分析したという。

分析の結果、正恩氏はソレイマニ氏死亡の知らせに接した直後、衝撃と共に極度の不安を露呈し、平壌(ピョンヤン)に留まって状況把握に力を入れたという。北朝鮮当局は、外部情報を遮断するために、数週間、北朝鮮内の携帯電話の使用を全面禁止したという。米政府関係者は17日(現地時間)、東亜(トンア)日報に、「米情報機関が協力して得た『オール・ソース・インテリジェンス』分析の結果」と明らかにした。

 

「オール・ソース・インテリジェンス」とは、人的諜報(HUMINT・ヒューミント)、映像情報(IMINT)、通信情報(SIGINT)などあらゆる情報源からの情報を統合したもの。これまで米国のソレイマニ氏殺害で北朝鮮指導部が衝撃を受けたという観測は流れたが、米情報当局がヒューミントを含む情報源を総動員して正恩氏と北朝鮮指導部の心理状態まで把握したことが確認されたのは初めて。政権関係者は、「米情報当局が北朝鮮内にどの程度のヒューミント能力を有しているのか」という質問に具体的な発言を避けながらも、「私たちが保有している情報源の一つ」と答えた。

 

情報分析の結果、北朝鮮指導部内でしばらくトランプ大統領を「絵に描いた虎」と呼んだりもしたが、ソレイマニ氏殺害後はこのような表現が完全に消えたという。別の対北朝鮮消息筋は、「正恩氏はソレイマニ氏の殺害を全く予想しなかったため、極限の恐怖を感じたようだ」とし、「北朝鮮指導部でトランプ氏が絵に描いた虎ではなく本物の虎という話が出ているようだ」と伝えた。

政権関係者は、「ソレイマニ氏の殺害後に正恩氏が経済視察をしたのも、国内の民心を収拾するためという情況が捉えられた」と説明した。ただし、同関係者は、「トランプ政権が北朝鮮に対する警告性メッセージまで念頭に置いてソレイマニ氏の殺害を選択したわけではない」と話した。

さらに北朝鮮当局は、外部情報の遮断および外部からの脅威を予防するための措置の一つとして、北朝鮮内の携帯電話の使用まで禁じたことが明らかになった。米国は、北朝鮮内の携帯電話基地局に関する情報などを分析してこのような情況を確認したという。


ワシントン=キム・ジョンアン特派員 jkim@donga.com