Go to contents

中国旅行社、「北で個別観光許可の動きはなし」

中国旅行社、「北で個別観光許可の動きはなし」

Posted January. 23, 2020 08:08,   

Updated January. 23, 2020 08:08

한국어

「北朝鮮が韓国人の旅行を許可することに政策を変えたという情報を確認していない」

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「新年の辞」と新年記者会見を通じて北朝鮮への個別観光を推進する構想を明らかにしたが、北朝鮮が関連措置を取ったことは確認されていない。北朝鮮が韓国人にビザを発行する場合に北朝鮮観光の拠点となる中国の主要旅行社を東亜(トンア)日報が接触したところ、このような結果となった。中国の旅行社は、「韓国が推進中の北朝鮮への個別観光と関連して準備していることはあるか」という本紙の質問に、多くが「北朝鮮の立場が変わったとはまだ聞いていない」という反応を示した。

中国・瀋陽にあるA旅行社は、「北朝鮮の政策が変わるなら、私たちが韓国人観光客を北朝鮮に送ることもできるだろう」としながらも、「まだ(観光政策に関連して)北朝鮮内部の変化はない。今は韓国の旅券所持者を北朝鮮に送ることはできない」と話した。北京にあるB旅行社も、「(韓国)政府の政策をよく知っている」としつつも、「まだ議論が進行中であるだけではないのか。結果がどのように出るか見守るだけ」と話した。また別の中国のC旅行社は、「現在のところ(韓国人の個別観光と関連して)何の計画もない。全ては仮定の状況」と話した。個別観光が実施される場合、仲介役を担うとみられるこれらの旅行社も、まだ北朝鮮のムード変化を全く感じていないのだ。

これらの旅行社は、韓国人観光客の安全問題については、「北朝鮮は安全な国」という原則的な立場だけを示した。A旅行社は、「インドに行くならインドの風習どおり豚肉を食べないのではないのか。北朝鮮でも北朝鮮の規則に従いさえすれば大丈夫だ」と説明し、C旅行社は「北朝鮮の文化と法を尊重するなら安全だ。極度に安全だ」とまで述べた。韓国人だからといって他国人と差別化される追加的な安全措置を取る必要性がないという考えを示したのだ。

統一部は、北朝鮮の沈黙と個別観光に対する安全問題の憂慮にもかかわらず、政策を推進していく考えを再確認した。李相旻(イ・サンミン)統一部報道官は22日、定例会見で、「民間交流拡大次元の案の1つとして個別観光を考えている」とし、「(個別観光と関連した)安全問題もそのような次元で検討していく予定だ」と話した。

しかし、自由な行動が不可能な北朝鮮旅行の危険性を指摘する声はある。昨年、北朝鮮に拘束されて解放されたオーストラリア人留学生アレック・シグリー氏は、「月刊北韓」1月号に発表した寄稿文で、「(観光客は)ホテルの外を歩き回る時は2人の案内員を伴わなければならない。自由に散歩するどころか、留学生がよく行く商店やレストランも行くことができない」とし、「北朝鮮を旅行する外国人は、北朝鮮にいる間ほとんど何もできない」と指摘した。


韓基渽 record@donga.com