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李在鎔三星副会長「歴史を作るべき」、新年最初の現場は半導体

李在鎔三星副会長「歴史を作るべき」、新年最初の現場は半導体

Posted January. 03, 2020 08:18,   

Updated January. 03, 2020 08:18

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三星(サムスン)電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は2日、次世代半導体の研究現場を訪れて、「過去の業績は将来の成功を保証しない」とし、「歴史は待つのではなく作っていくものだ」と語った。

李副会長が新年の最初の経営歩みを半導体開発現場で始めたのは、三星が昨年対外的に宣言した「システム半導体世界1位」のビジョンを改めて強調するためだという分析が出ている。

●「間違った慣行を捨てて未来へ」

李副会長は同日午前、ソウル中区(チュング)にある大韓商工会議所の国際会議場で開かれた「2020年庚子年の新年会」に出席後、すぐに京畿華城市(キョンギ・ファソンシ)にある半導体事業所に向かった。半導体研究所で三星電子が世界に先駆けて開発した「3ナノプロセス技術」の報告を受けた後、DS(半導体)部門の社長団と一緒に次世代半導体戦略について議論した。同日の懇談会には、金奇南(キム・ギナム)DS(半導体)部門長(副会長)、鄭殷昇(チョン・ウンスン)ファウンドリ事業部長(社長)などが出席した。

李副会長は懇談会で、「間違った慣行と事故は思い切って廃棄し、新しい未来を切り開いていこう」と呼びかけた。また、「私たちの隣人、私たちの社会のように分かち合いながら一緒に成長することが私たちの使命であり、100年の企業に至る道であることを肝に銘じるべきだ」とも語った。

三星電子の新年会は、李副会長が欠席した中、同日午前9時に金副会長の主宰で開かれたが、李副会長の現場メッセージが事実上、三星の「新年の辞」の性格を帯びているという分析が出ている。国内外の不確実性が高まっている状況で、技術革新を通じてシステム半導体1位のビジョンを実現し、社会的責任を果たすというのが重要なメッセージだ。

特に3ナノ半導体は、導体微細化の限界を克服できる次世代技術(GAA・Gate All Around)を適用した。三星が最近工程開発を完了した5ナノ製品に比べて、チップ面積を35%以上減らすことができるし、消費電力を50%削減しながらも、性能(処理速度)は約30%向上させることができる。システム半導体1位のビジョンを達成する次世代技術として挙げられる。

●市民団体・法曹界が三星の遵法如何を探る

一方、三星は金知衡(キム・ジヒョン)元最高裁判事を委員長とする「コンプライアンス委員会」を立ち上げて、コンプライアンスシステムを確立するために拍車をかける計画だ。

部外者6人、内部関係者1人で構成されたコンプライアンス委員会は、これまで三星を批判してきた市民団体の活動家をはじめ、法曹人、教授などで構成されている。内部志向的だった意思決定システムから脱して、外部から三星を眺める様々な視点に基づいて意思決定をするという意志が込められている。これに先立って李副会長の破棄差し戻し審を担当するソウル高裁刑事1部(鄭晙永部長判事)は、「政治権力者から(賄賂がほしいという)要求を受けても応じないためにはどうすべきかという回答を、次の裁判期日(1月17日)まで提示してほしい」と明らかにした。これに対して、三星の新しい未来ビジョンは「社会的責任」を果たすことだと回答したことになる。

三星は昨年12月17日、電子、金融、建設など7つの主要系列会社の社長たちが集まって、コンプライアンス委員会の設立について議論し、各系列会社が委員会と一種の協約を通じてこれを守ることにしたと伝えられる。三星は持ち株会社やグループの企画調整室が別にないので、系列会社ごとに取締役会のコンプライアンスシステムを強化する案も議論されたが、新しい監督機構を作ることで合意した。

とある財界関係者は、「系列会社ごとにコンプライアンス(遵法経営)委員会とチームが運用されている。コンプライアンス委員会はこれに代替するのではなく、系列会社別のコンプライアンスプログラムを連携して、よりきびしいコンプライアンス経営を実践したいということだ」と語った。


金玹秀 kimhs@donga.com