「自分で突っ走るしかないのか」と思った瞬間、ブースターにスイッチを入れた。いいタイミングにドリブルのスピードを上げて見事に決めることがｄえきた。でも…正直、走り終わった後は（あまりにも長く走ったため）苦しかった」
７３メートルを走りながら相手守備８人を駆け抜けてワンダーゴールを決めた孫興民（ソン・フンミン＝２７、トッテナム・ホットスパー）は９日、トッテナムのホームページに掲載されたインタビューで、得点場面をこう振り返った。嵐如き疾走は、世界のサッカー史に残る名場面になるだろうという評価とともに一段落したが、ファンタ―スティックなゴールの余韻は未だにファンの心を騒がせている。
英国ＢＢＣは同日、ホームページを通じて「今週のベスト１１」を選定し、前日のバーンリー戦でワンマンショーを披露した孫興民を１１人に含ませた。３－４－３フォーメーションで選出されたベスト１１で、孫興民は左ＭＦに配置された。ＢＢＣは、今のリベリア大統領であるジョージ・ウェア氏が１９９６年にＡＣミラン所属で８２メートルを独走して決めたゴールを孫興民が再現したと褒め称えた上で、「年間最優秀ゴール候補」だと絶賛した。
ジョゼ・モウリーニョ監督が「孫興民のゴールを見て、１９９６年にブラジル代表ＦＷロナウド（２００２韓日ワールドカップの得点王）が決めた長距離ドリブルゴールを思い浮かべた。孫興民はソンナウド（ソン・フンミン＋ロナウド）だ」とコメントしたことは最高の話題となった。スカイスポーツは、この発言に準えて「ソンナウドポスター」を作った。左はロナウド、右は孫興民が腕を突き上げて歓呼する姿だ。
「ソンナウドＴシャツ」も登場した。米国のＴシャツメーカー「ブレイキングＴ」は、胸に「SONALDO」（ソンナウド）が印字された半袖Ｔシャツを発売した。「ソンナウド」の下には孫興民が走った距離（８０ヤード）と、ドリブルを開始してゴールネットを揺らすまでにかかった時間（１２秒）、そして得点に成功した日（２０１９年１２月７日＝現地時間）が印字されている。Ｔシャツの価格は２８ドル（約３万３３００ウォン）。
孫興民は先月２０日、トッテナムの指揮官に就任したモウリーニョ監督の全面的な支持のもと、攻撃に中核としてプレーしながら記念すべきゴールを決めた。モウリーニョ監督は、「過去、アレックス・ファーガソン元マンチェスター・ユナイテッド監督と朴智星（パク・チソン＝３８、引退）について話をしたことがある。文化的に韓国人選手たちは学ぶ子をが好きで、大変謙遜だ」と話した。朴智星は、ファーガソン監督の指導のもとで２００５年から２０１２年までマンＵで活躍した。
幼年期から孫興民のサッカー恩師として基本技を教えて、一緒にウェートトレーニングをしんがら汗を流している孫興民の父ソン・ウンジョン氏についても触れた。モウリーニョ監督は「先日孫興民の両親に会った。孫興民の素晴らしい態度が、どこから来たものかが分かった。ファンタ―スティックな孫興民と一緒にできて幸せだ」と語った。
鄭允喆 trigger@donga.com
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