Go to contents

金世淵氏と任鍾晳氏が「不出馬」宣言、与野党世代交代に火がつく

金世淵氏と任鍾晳氏が「不出馬」宣言、与野党世代交代に火がつく

Posted November. 18, 2019 09:26,   

Updated November. 18, 2019 09:41

한국어

与野党の前・現職の重鎮議員2人が17日、来年の総選挙への不出馬を宣言し、政界に波紋を呼んでいる。最大野党「自由韓国党」では若手改革派を代表する現役の当選3回で党シンクタンクトップの金世淵(キム・セヨン)議員(47・釜山衿井)が、与党「共に民主党」では文在寅(ムン・ジェイン)政府の初代大統領秘書室長を務めた任鍾晳(イム・ジョンソク)元議員(53)が総選挙に出馬しない意向を明らかにした。総選挙を5ヵ月後に控えて認知度のある重量級政治家の不出馬発表が続き、与野党で世代交代など人的刷新論が起こるものと予想される。

金氏は同日、国会で緊急記者会見を行い、党内の当選3回以上の議員の中で初めて不出馬を宣言した。党の解体と指導部をはじめ所属議員全体の不出馬も求めた。金氏は、「自由韓国党は存在自体が歴史の弊害であり生命力を失ったゾンビ」とし、「創造のためには破壊が必要だ。きれいに党を解体して完全な白紙状態で出直さなければならない」と主張した。金氏の不出馬宣言は、黄教安(ファン・ギョアン)代表ら指導部も事前に知らされていなかったという。

金氏は、映画「ロード・オブ・ザ・リング」を引用して、「絶大な力を秘めた指輪は世の中を征服できる強大な力を持つ存在だが、資格のない人は指輪をはめた瞬間、理性を失うことになる」とし、「私たちが踏ん張るほどこの国は危険になる」と主張した。金氏の不出馬宣言に対して黄代表は、「党への忠義だと考える。党の刷新にむけたさらなる出発点になり得る」とだけ述べた。自身を含む指導部退陣については、「総選挙の勝利に向けて一歩ずつ歩いていく」と事実上、一蹴した。

任氏も同日、自身のフェイスブックに、「制度圏の政界を離れ、元いた場所に戻る。これからの時間は再び統一運動に邁進したい」と明らかにした。来年の総選挙でソウル鍾路(チョンロ)など小選挙区から出馬する可能性があるとされ、統一部長官の候補にも名前が挙がっていた任氏が政界引退を宣言したのだ。任氏は、以前に理事長を務めた「南北経済文化協力財団」を中心に統一関連の運動に乗り出すという。任氏のある側近は、「総選挙だけでなく入閣の可能性もない」と語った。

任氏の宣言は、李哲煕(イ・チョルヒ)議員で始まった与党内の人的刷新の動きに波紋を呼ぶものと予想される。特に、任氏が代表だった運動圏出身「386グループ」をめぐる世代交代の要求が強まる見通しだ。与党関係者は、「大統領府の最も高いポストにいた人が最初に総選挙不出馬を宣言し、いわゆる『親文』勢力に自制のメッセージを投じた」と説明した。


金志炫 jhk85@donga.com · 趙東住 djc@donga.com