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絵を描く神父の15回目の展示会

Posted October. 21, 2019 08:39,   

Updated October. 21, 2019 08:39

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カトリック司祭であり画家であるキム・テウォン神父(67)が来月13~19日、ソウル江南区(カンナムグ)のギャラリーウォンで「15回目の展示会」を開く。今回の展示は、1979年から始まった40年の画業を整理する意味の回顧展である。パリ留学時代に描いたドローイングと銅版画、1995年からの油絵、2006年から描いてきた漆塗り絵などの作品100点余りを披露する。

展示作品のうち、「人間の限界1、2」はあるときは花になり、ある時はケンカもする世の中を盛り込んだ。

「時には怒りを噴出し、別の時は善良さを噴出する人間の姿を込めました。ある人は赤い跡を見て、血を連想しましたね。そう見えるかもしれませんが、血を形象化したものではありません。ただ、人間が考えて噴き出すことのできるいくつかの心を表現しました」

キム神父は、1979年、フランスで神学を勉強する際、絵に接した。幼い時も絵を描くのが好きで、自然に打ち込んだ。

「神父だからと絵を描いてはいけないということはありませんね。神学の勉強をしながらも、路上の絵がどんどん目に入ってきました。そうするうちにパリ国立美術学校に通ったんです」

漆塗絵は江原原州(カンウォン・ウォンジュ)に定着して始まった。1995年、原州プンスウォン聖堂の主任神父として赴任して訪れた張益(チャン・イク)司教から漆塗りを知ることになった。無形文化財第12号のキム・サンス職人と釜山(プサン)新羅(シルラ)大学の權相五(クォン・サンオ)教授が著した本などを見ながら、テクニックを学んだ。

彼は、乾燥したイチョウの木の上に麻布、炭粉、黄土を一定の割合に合わせて下地を作る。この上に顔料の粉末を付ける「乾漆粉」の絵を描く。この方法の作業をすると、作品が長持ちするという。

「今回の展示では『自分の部屋の中にあるシャチ』と『自分の部屋の中にあるサメ』も披露します。両面で見ることができる作品ですが、もともとは私の部屋の水族館に入れて展示していたものです。それほど漆塗り絵画は耐久性に優れています」

神父であり画家として生きてきた彼は、人間への愛について語った。

「生命尊重、人類愛が私の作品に一貫して現れるトピックです。そんな愛を伝えようと、絵も今は愛着を持たず、人に見せたいと思います」


金民 kimmin@donga.com