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関東大虐殺の犠牲朝鮮人を慰霊した僧侶が入寂

関東大虐殺の犠牲朝鮮人を慰霊した僧侶が入寂

Posted October. 18, 2019 15:03,   

Updated October. 18, 2019 15:03

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関東大虐殺で犠牲になった朝鮮人の慰霊に生涯を捧げた日本の僧侶、関光禅師が先月16日、持病で死亡した。享年91歳。

17日、ドキュメンタリー映画を制作した呉充功(オ・チュンゴン)監督によると、観音寺の住職だった故人は、1923年の関東大震災の時に起こった千葉県高津地域の朝鮮人虐殺事件を伝えることに貢献した。高津地域で日本の農民が朝鮮人の手を縛って集団殺害した事件だ。

故人は、村の人々が隠してきた虐殺の事実を韓国人たちに伝えた。さらに、キム・ウィギョン現代劇場理事長(2016年死去)、シム・ウソン民俗研究所所長(2018年死去)らの助けを受け、高津地域に犠牲者の慰霊のための鐘楼を設置した。観音寺は虐殺現場の近くにあり、故人は犠牲者を供養する慰霊祭を毎年行った。故人はまた、日本の市民団体とともに地域住民を説得して遺骨の発掘も行った。1998年に遺骨発掘作業が始まり、遺骨6体が見つかった。遺骨は犠牲者慰霊碑の隣に埋葬された。

呉氏は、故人の生前の姿と1985年の鐘楼建設の過程などをドキュメンタリー映画「払い下げられた朝鮮人」に含めた。呉氏は、「住職は日本人の恥ずべき虐殺事件を世間に伝えた良心的な人物」と称えた。

呉氏は、関東大地震の時に死亡した朝鮮人の名簿が日本の公式文書に残されていた事実も確認した。東京都墨田区横網町にある東京都慰霊堂の納骨堂の倉庫から2008年に発見された「震災死亡者名簿」を分析した結果、朝鮮人の記録が含まれていた。死亡者名簿に約5万人の名前と生年月日が記されていたが、その中から朝鮮人71人が見つかった。呉氏は、「震災で死亡した朝鮮人は多くないため、ほとんどが虐殺された可能性が高い」と話した。

関東大虐殺は1923年9月1日、東京など関東地方にマグニチュード7.9の大地震が発生した後、日本人自警団、警官、軍人などが朝鮮人を集団虐殺した事件。大地震後、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」、「朝鮮人が放火した」といったデマが広まり、朝鮮人が殺害された。関東大地震での死亡者は約10万5千人と推定されているが、当時の独立新聞の記録によると、6661人の朝鮮人が虐殺されたと見られている。


東京=パク・ヒョンジュン特派員 lovesong@donga.com