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人類最高の発明品の本に関するすべての歴史

人類最高の発明品の本に関するすべての歴史

Posted September. 21, 2019 09:06,   

Updated September. 21, 2019 09:06

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この本は、一言で「本という種の起源」と言える。本以前の本から「紙の本の時代は終わった」という死亡宣告が下された今日にもつながる本の変遷を盛り込んだ。人間が作った低級な紙が、人間らしさを作る最高の発明品になるまでの進化の過程が興味津々である。

「フィナンシャル・タイムズ」「ハフィントン・ポスト」などに記号論、句読点に関する記事を書いた著者は、本のハードウェアに集中した。紙は活字、印刷、出版、製本技術と会って、素晴らしい記録物として生まれ変わった。紙の本は、「科学技術の最前線がもたらした産物」になった。

本の歴史は、約2000年といえる。今日の本の主材料である紙が作られるまで、古代エジプトのパピルスと羊皮紙を経た。文字の出現と印刷術の発明で知識生産の土台が構築された。デザイン・挿絵の技術までが加味され、今日に私たちが思い浮かべる本の外形的イメージが完成した。

出来上がった外形に魂をぎゅうぎゅう詰めしたのも、人間の役目だった。筆耕士、修道士、発明者、印刷職人などの「出版人」は、毎回数えきれないほどの悩みの末に本を作り、変遷を導いた。このため、本の歴史を貫くのは、ほかならぬ人間の歴史を振り返ることでもある。

本は長い時間の中で、人間に多く読まれるため、それなりの答えを導き出すた。著者は、「本が長方形である理由は、牛、ヤギ、羊の皮が長方形であり、扱いやすい適正サイズで作った理由は、今日の人々がこのサイズの本が好きだからだ」と記した。

自ら本というものの外形的進化を含んでいる本であるので、本の質感、デザインも特別である。 「愛書家」であれば、所蔵欲がするほどだ。表紙に厚紙をそのまま露出しており、タイトルは白箔で、サブタイトルは黒のシルクスクリーンで印刷した。まるで建物の設計図を見るように、表紙に「題字」「表紙補強材」「背表紙」「出版社ロゴ」などの名称も充実に書いた。豊かな視覚資料もページをすらすらとめくらせる。

本の後半に掲載された「コロフォン(Colophon)」も魅力ポイントだ。著者は、「本を自然に仕上げするためには、通常、ここにエピローグを書く。…しかし、印刷術が初めて登場した初期は、読者が最後に見るのがコロフォンだった」という説明を付けた。本の裏側の片方を意味するコロフォンは、かつては印刷業者が会社名、会社の紋章、発行場所などをきっちりと記録したページだ。

「本は酸成分のない中性紙に印刷、636×900ミリの規格紙、1平方メートルあたり90グラムの重量、京畿道高陽市(キョンギ・コヤンシ)の印刷所で生産、SM新明朝体、10.3ポイント…ポケットブックスタイルの八つ切りで、誰でも気軽に買うことができる価格を策定した」。

言言語語と続く「本の本」に関する説明は、最近の言葉で「TMI(Too Much Information・あえて知らなくてもすむ情報)」に近いが、読む間笑いを誘う。生まれたばかりの子供の出生記録のチャートを見るように、熱い生命力が感じられる。


キム・ギユン記者 pep@donga.com