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[オピニオン]残念な気持ちが込められた茨城県公務員の電子メール

[オピニオン]残念な気持ちが込められた茨城県公務員の電子メール

Posted August. 23, 2019 09:34,   

Updated August. 23, 2019 09:34

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韓国航空会社としては唯一、日本茨城空港に定期便を運航していたイースター航空が最近、韓日関係の悪化で運航停止を決定した直後、茨城県の公務員から1通の電子メールが届いた。昨年末、取材のために日本を訪問した時に会った観光振興業務担当者の彼は、「路線が中断され、あまりにも悲しい」と書いた。彼はさらに「しかし、世界が終わったわけではないので、再び(路線回復のために)一生懸命に努力したい」と伝えた。

わずか複数行の電子メールだったが、文章ごとに省略記号(…)があった。それだけ残念な気持ちが大きかったという意味で読まれた。電子メールを送った彼が、韓国~茨城路線の開設と維持のためにどのような努力をしたのか知っているからだった。

茨城は東京からバスで1時間30分ほど離れたところだ。東京と近く、2010年にアシアナ航空が国内で初就航したが、翌年、東日本大震災で中断した。その後、複数便の不定期便が飛んだが、定期路線はなかった。そのため、茨城県の公務員たちは韓国を数回訪問して、航空会社と旅行代理店などを回りながら、積極的な求愛をした。韓国人も数人採用した。韓国で開催される観光博覧会と関連セミナーなどにも参加した。このような努力に支えられて、イースター航空は昨年7月から茨城への定期便を飛ばし始めた。

今年春、記者が韓国で再び会った茨城県の公務員たちは、街の看板を読んで、簡単な韓国語も話せるようになったと自慢した。路線就航以来、韓国をよく知りたくて韓国語を時々学んだのだ。茨城県は先月、茨城空港で韓服を着て、キムチや竜巻ジャガイモなど、韓国屋台の食べ物を体験するイベントも開いた。韓国人旅行客の誘致だけでなく、日本人の韓国への旅行も奨励したのだ。このような努力は、日本人観光客の増大につながった。昨年8月以降、日本人9000人余りが茨城空港を通じて韓国を訪れた。

このような努力が集まって韓日交流が増えていた中での茨城路線の中断は、胸の痛いニュースでしかない。茨城県で雇われ、「韓国を知らせる」ことを手がけている韓国人の職員は、「路線中断のニュースに涙がいきなりあふれた」とし、「韓日関係が良くないだけに、慎重に時間をかけて次善の策を講じて、再び茨城に韓国航空機が飛ぶことを願う」と、最近、ソーシャルネットワークサービス(SNS)に文を掲載した。しかし、イースター航空側は、「胸の痛むことが航空業界に起こっている」としながら、最近の雰囲気を意識したように、今後の日程等については言葉を慎まざるを得なかった。

航空と観光産業の発展に向けた努力が、韓日関係の悪化で水の泡になっている現実が切ない最近だ。国内航空業界の関係者は、「韓日関係の悪化で、なぜ一日一日一所懸命に頑張っている普通の国民が被害を受けなければならんのでしょうか?」という質問が耳元をぐるぐる回る。


ピョン・ジョングク記者 bjk@donga.com