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報復5日前に「輸出規制は貿易秩序を阻害」と報告書を出した日本の二律背反

報復5日前に「輸出規制は貿易秩序を阻害」と報告書を出した日本の二律背反

Posted August. 17, 2019 10:37,   

Updated August. 17, 2019 10:37

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日本経済産業省が、主要20カ国(G20)大阪首脳会議の開催を二日後に控えた6月26日、「2019年の年例不公正貿易報告書」を通じて、「安全保障を理由に輸出制限の例外を簡単に認めると、自由貿易秩序は形骸化するだろう」と主張したことが確認された。開催国である日本が主導したG20の首脳宣言でも、「透明かつ予測可能で安定した貿易環境」を強調した。

ところが、わずか五日後の7月1日、日本経済産業省は、韓国に対して3つの素材品目の輸出規制を発表した。当時経産省は、「韓国が徴用問題について満足な解決策を提示せず、両国間の信頼関係が壊れた」と明らかにした。これに対して、世界の主要メディアが政治的事案で貿易制裁をすると批判を提起すると、日本政府は、徴用問題への対応措置ではなく、安全保障上び理由だと論理を変えた。さらに、今月初め、ホワイト国(輸出手続きの簡素化対象国)から韓国を除外する2回目の報復措置を取りながらも、その理由として「安全保障の観点から、我が国の輸出管理制度を適切に行うためだ」と主張した。

しかし、日本経産省の報告書は、日本が自ら安全保障を理由にした輸出規制は自由貿易秩序に反する行為であることを知っていながら、(対韓)輸出規制に踏み切ったことを示している。自分たちが国際社会に提出した報告書の内容を自ら違反したのである。日本の二律背反はこれだけではない。日本は、米国が韓国、日本、EUなどに対して、貿易拡大法第232条を適用しようとすると、「1960年代の冷戦体制で共産圏国家を牽制するために用意された規定を、今の時点で安保同盟国に適用するものだ」と批判したことがある。日本は韓国への輸出規制がいかなる論理と名分でも正当化できないことに気づき、G20で表明したように一日も早く、透明かつ安定した貿易環境に戻らなければならない。