Go to contents

「バンス」を準備する地方と非SKYのロースクール学生のため息

「バンス」を準備する地方と非SKYのロースクール学生のため息

Posted July. 20, 2019 09:18,   

Updated July. 20, 2019 09:18

한국어

ソウルの法学専門大学院(ロースクール)の1年生であるAさんは14日、学校に行かなかった。2年生に進級するためには、Aさんはこの日の「予備試験」を受けなければならなかった。しかし、試験を断念した。その代わり、Aさんはこの日、ソウルの他の大学の教室に座っていた。そして言語領域と推理論証の問題を解いた。来年にロースクールに入学するためには受けなければならない「法学適性試験(LEET・リート)」だった。Aさんは「SKY(ソウル大学、高麗大学、延世大学)のロースクールに行けば、大手法律事務所にはるかに就職しやすいだろう」とし、「未来のために1年を投資する」と語った。

Aさんのように激しい競争を勝ち抜いてロースクールに入学しても、学校の看板を変えるために再びロースクール入試に飛び込むいわゆる「バンス生」が少なくない。「ハンス」とは、学校に通いながら、他の大学の入学試験の準備をすることを指す言葉。ソウル所在のロースクール学生たちは、いわば「SKY」と呼ばれる「ソウル大学、高麗大学、延世大学」ロースクールに入るために、再び入学試験を準備する。地方のロースクール学生が、ソウルにあるロースクールに入学するために「ハンス」をするようなやり方だ。

地方のとあるロースクールで2年間勉強していたBさん(27・女)は、昨年7月に「バンス」を開始した。友人がソウルの大手法律事務所に就職したというニュースを聞いてからすぐのことだ。友人は「SKYロースクール」のいずれかに通っていた。友人は1年を終えて、大手法律事務所でインターンとして働くとき、すでに採用の約束を受けていたという。友人を採用した法律事務所は、Bさんの学校には就業説明会をしに来たこともない。Bさんは、大手法律事務所の採用につながる可能性のあるインターン生活の機会を得るためには、「SKYロースクール」に行かなければならないと考えた。Bさんは、今年1月、「SKY」ではなく、ソウルのあるロースクールに合格した。しかし、「SKYロースクール」に行くために、今年再び入学願書を出す考えだ。

地方の別のロースクールに通っていたCさん(26・女)は、昨年6月、ソウル新村(シンチョン)に短期間部屋を借りた。一ヶ月間リートを準備するためだった。Cさんは、一日に12時間をリート準備に没頭した。Cさんは、「『SKYロースクール』の学生が見るという試験データをインターネット上でお金を払って買ったことがある」とし、「地方ではどんなに一生懸命勉強しても『情報戦』で押されるという気がしてバンスをした」と語った。

全国25のロースクールが、大学情報公開サイト「大学アリミ」に登録した資料によると、ロースクールに通う途中に退学する学生が、毎年100人を超える。2015年は116人、2016年は109人、2017年は111人が自ら退学した。そのほとんどがバンスのためだ。ソウルのとある私立大学ロースクールでは、昨年だけで定員(334人)の約7%の22人が自ら退学した。このような事情のため、「SKYロースクール」以外のロースクールは、学生のバンスを防ぐために奨学金と連携した試験日をリートが行われる当日に決めることもある。

バンスをしたロースクールの学生たちは、「結局学校の看板が就職を左右する」と話す。東亜(トンア)日報が今年1~7月に、大手法律事務所5ヶ所(キム&チャン、太平洋、広場、世宗、ファウ)に就職した新入弁護士120人の出身ロースクールをすべて調査したところ、「SKYロースクール」出身が96人で、全体の80%を占めた。地方大学ロースクールの卒業者は4人(3.3%)だけだった。昨年新たに任用された検事55人のうち「SKYロースクール」出身は30人(54.6%)であり、裁判研究員(ロークラーク)56人の中では14人(25%)だった。


コ・ドイェ記者 yea@donga.com