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美術で難民女性たちの心の傷を癒す、難民支援活動家ク・ジンスク氏の取り組み

美術で難民女性たちの心の傷を癒す、難民支援活動家ク・ジンスク氏の取り組み

Posted June. 21, 2019 07:27,   

Updated June. 21, 2019 07:27

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「難民が考える母国への感情は、恨みと懐かしさです。この微妙な感情を込めて絵を描き、プライドを取り戻します」

難民女性の自立を支援する非営利民間団体「エコファム(EcoFemme)」の創設者であるパク・ジンスク氏(45・写真)は、難民向け美術治療の目的についてこう説明した。パク氏は、「難民たちは、韓国では仕事すらまともに手にできない立場にあるが、母国では博士号まで取った知識層がほとんどだ」とし、「彼らがプライドを取り戻し、社会に参加できるように支援しなければならない」と語った。20日、「世界難民の日」を迎え、ソウル鍾路区(チョンノグ)のとあるカフェでパク氏に会って、難民女性と芸術治療について尋ねた。

パク氏は2007年、弁護士である夫の提案により、難民支援団体「避難先」で韓国語教室講師として活動した。同年12月にカナダ・オタワで開かれた移住関連会議に出席したとき、会場でとある移住女性が描いた絵を見ることになった。この時、臨月の身で韓国語を学んでいたコンゴ民主共和国の女性たちが思い浮かんだという。

帰国後、パク氏は韓国語教室の難民女性に、母国の伝統模様が描かれたTシャツとマグカップを作ろうと提案した。美術治療の効果は相当なものだった。厳しい難民審査、容易でない定着生活などで多く傷つけられた彼らの顔に元気を取り戻し始めた。

パク氏は2009年、エコファムを設立後、先月まで代表を務めたが、団体運営委員を務めたコンゴ民主共和国出身の女性・ミヤ(仮名・43)氏にポストを譲った。パク氏は、エコファムのスポンサーが着実に増えていると言いながら、難民受け入れのための前向きな認識変化を期待した。パク氏は、「学校、団体で難民関連教育を行ったら、スポンサーが一人、二人ずつ増えた。このような時、希望とやりがいを感じている」と語った。


チョン・チェウン記者 chan2@donga.com