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米、実務協議に沈黙の北朝鮮に不快感

Posted June. 19, 2019 08:52,   

Updated June. 19, 2019 08:52

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米国は、中国の習近平国家主席の初の平壌(ピョンヤン)訪問を控え、中朝の動きを注視しながらも、快く思っていない様子だ。北朝鮮が、米国側の非核化実務協議の要請に応じない状況で、中国との首脳会談に臨むからだ。

トランプ米政権は3回目の米朝首脳会談に向けて実務協議の進展がなければならないという考えを明確にしている。しかし、米国務省のビーガン北朝鮮政策特別代表の今月末の訪韓を控え、数回に渡って実務協議を提案したにもかかわらず、北朝鮮はまだビーガン氏の新たな交渉相手が誰なのかも教えていない。そのような状況で中朝が接近し、米朝非核化交渉がさらに複雑になる可能性を米国は警戒しているのだ。

交渉に詳しいある関係者は、「先の習氏と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の4度目の首脳会談で、中国が非核化交渉に建設的な役割をしたことはあまりない」とし、「米朝交渉の構図を弱め、結果的に否定的な影響力を行使したと、交渉実務者らは見ている」と伝えた。

 

しかも、習氏の訪朝は、米中間の貿易紛争が、元相場、情報通信技術(ICT)などの分野に拡大し、葛藤局面が複雑に絡み合う状況でなされる。中国としては、来週の主要20ヵ国・地域(G20)首脳会議での習氏とトランプ氏の首脳会談を控え、北朝鮮を交渉のレバレッジにしようという欲求が強くなるほかない時だ。

一方、18日にフロリダ州オーランドでの再選出征式を皮切りに、再選キャンペーンを本格化するトランプ氏は、外交懸案に集中することが容易ではない。このような局面で中国変数まで入り込み、一層複雑になったことで、北核外交の膠着状態が長期化すると懸念する声も出ている。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com