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奉俊昊監督の映画「寄生虫」、カンヌ映画祭で好評一色

奉俊昊監督の映画「寄生虫」、カンヌ映画祭で好評一色

Posted May. 23, 2019 08:32,   

Updated May. 23, 2019 08:32

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フランス・カンヌのリュミエール大劇場を埋め尽くした観客2000人から、7分間のスタンディングオベーションが沸き起こった。

21日午後10時(現地時間)、第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に招待された奉俊昊(ポン・ジュンホ)監督の映画「寄生虫」は、観客から熱狂的な反応を引き出した。ガーディアン、バラエティなどによると、観客はエンディング・クレジットが上がり、劇場が点灯すると、一斉に歓声と拍手を送った。拍手が続くと、奉監督はマイクを握って、韓国語と英語で「ありがとうございます。家に帰りましょう(Thank you for everyone. Let‘s go home)」と答えたが、拍手は続いた。

カンヌで公開された映画「寄生虫」は、奉監督の7度目の長編だ。同じ都市でも丘の上の大理石の家には裕福な家族が、虫が這う地下には貧しい家族が住んでいる。奉監督は、相反する二つの家族を通して世界中のどこでも目にできる貧富格差の問題を扱った。家族が全員失業者であるギテク(宋康昊)のうちの長男のギウ(チェ・ウシク)が高額の家庭教師の面接のためにパク社長(イ・ソンギュン)の家に足を踏み入れたことで、両家族が予期せぬ出来事に巻き込まれる物語だ。

奉監督は先月、カンヌ招待直後に韓国で行った記者懇談会で、「外国の観客は100%理解できないディテールが含まれている」と話したが、外国の観客にも彼の真意が伝わった形となっている。BBCは、カンヌの開幕と共に「カンヌで見るべき作品10本」を選んで、その初の映画として彼の映画を挙げた。

上映直後、外信は映画に対する好評を吐き出した。ガーディアンは、評価において5つ星のうち4つをつけ、「『寄生虫』は、社会的地位、熱望、物質主義、家父長制などの奇異なブラックコメディで、蔦のように見る人の中に奥深く入り込む」と評価した。テレグラフも、「血なまぐさい韓国の風刺劇があなたを苦しめるだろう」というタイトルで、同じ評点をつけた。ハリウッドレポーターは、「2003年の『殺人の追憶』以降、奉俊昊監督が作った社会のための最も成熟した声明」と表現した。インディワイヤーは、「奉俊昊映画の中で最高だ。資本主義社会で一緒に生きていくということの恐怖について、現実にしっかりと足をつけて、楽しくて笑わせながらも痛いほど明暗が分かれることを、前作をすべて合わせた一つのパッケージで示している。奉俊昊はいよいよ一つのジャンルになった」と評した。

一方、奉監督は、映画上映に先立って、カンヌに集まったメディアに配布した資料を通じて、スポイラーを自制してほしいという手紙を韓国語、英語、フランス語で付け加えて目を引いた。彼は手紙を通じて、「最近、観客は期待作の封切りを待つ間、普段好んでアクセスしていた映画サイトからも遠ざかり、人の多い劇場のロビーでわざわざヘッドセットをつけて大音量で音楽を聞いている」とし、「観客が時には息を殺し、時には驚きながら、その瞬間ごとの鮮やかな感情と共に映画の世界に没頭することを、制作したスタッフたちは切に願っている」と訴えた。


baltika7@donga.com