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韓国軍のDMZ出入りにブレーキをかけた国連軍司令部、同盟の破裂音ではないのか

韓国軍のDMZ出入りにブレーキをかけた国連軍司令部、同盟の破裂音ではないのか

Posted January. 29, 2020 07:21,   

Updated January. 29, 2020 07:21

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在韓国連軍司令部が、昨年12月中旬に南泳臣(ナム・ヨンシン)陸軍地上作戦司令官(大将)が江原道(カンウォンド)非武装地帯(DMZ)監視警戒所(GP)を訪問したことに対して、48時間前に事前通知するよう規定したDMZ出入り規定を違反したと問題視した。当時、南氏のDMZ訪問は、北朝鮮の年末挑発脅威に対抗して軍の態勢を点検するためのもので、ケネス・ウィルスベック米第7空軍司令官も同行した。これまで慣行的に事前通知なくなされた軍のDMZの出入りを問題視したのだ。

国連軍司令部がこれまで南北協力事業だけでなく政府関係者のDMZ出入りや物品搬入を厳しく管理して論議を呼んだことはあるが、今回のように軍事分野まで問題を提起したのは異例だ。さらに、休戦ライン防衛の責任を負う韓国軍4星将軍の軍事態勢点検まで手続き上の問題と見なしたのだ。ロバート・エイブラムス国連軍司令官は、南氏の事前通知のないDMZ出入りに不快感を示し、以前の軍事的DMZ出入り慣行も検討するよう指示したという。

軍当局は、複雑な管轄システムが生んだハプニングにすぎないと説明するが、この2年間のDMZの管理をめぐる韓国政府と国連軍司令部の長年のあつれきから始まった可能性が高い。南北の交流が活発だった一昨年から国連軍司令部の厳しいDMZ統制をめぐって、政府からは不満が出てきた。昨年、金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官がドイツ政府訪問団と共に古城の統一展望台を訪問しようとしたが、実現できなかった。大統領特報の口からは、「南北関係の最大の障害物が国連軍司令部」という批判まで出た。政府は国連軍司令部とDMZ出入り許可の制度的補完案を議論していたところだった。

国連軍司令部は、韓米連合司令官であり、在韓米軍司令官であるエイブラムス氏が兼職するが、休戦協定の履行を監督する固有の任務を遂行する。このため、DMZ統制は国連軍司令部の権限であり、当然尊重されなければならない。さらに、統制規定は必要に応じて、緊密な協議の下、調整されることができる。しかし、早くも不協和音が流れるのを見ると、同盟の亀裂がこのような神経戦で現れたのではないのか疑問だ。これでは「DMZ国際平和地帯」はどのように作るというのだろうか。