Go to contents

反ユダヤ感情拡散…米ではテロ、英では落書き

反ユダヤ感情拡散…米ではテロ、英では落書き

Posted December. 31, 2019 08:16,   

Updated December. 31, 2019 08:16

한국어

米国や欧州で、反ユダヤ主義の憎悪犯罪が増えている。トランプ米政権発足後、世界各国で吹いている人種主義、難民排斥の流れと無関係ではないという指摘が出ている。

ロイターなどによると、28日、米ニューヨーク市から北に約50キロ離れたモンゼイのあるラビ(ユダヤ教聖職者)の家に30代の白人男性、クレプトン・トーマス容疑者(37)が侵入し、凶器を振り回した。この事件で5人が負傷し、このうち2人が重態だ。被害者は、ユダヤ教の祭り「ハヌカ」を祝っていた時に被害に遭った。

モンゼイがあるニューヨーク州のロックランド郡は、住民の3分の1がユダヤ人だ。特に厳格なユダヤ教理に従うハシディズムの信者が多い。トーマス容疑者はすぐに逮捕されたが、正確な犯行動機はまだ分かっていない。

今月10日、ニューヨーク近隣のニュージャージー州ジャージーシティのユダヤ教のレストランでも6人が死亡する銃撃事件が発生した。わずか18日後に再び憎悪犯罪が発生したことを受け、トランプ氏は29日、ツイッターに、「反ユダヤ主義の邪悪な災いに対抗して戦うために、私たちは団結しなければならない」と投稿した。自身の頻繁な人種差別的発言が白人優越主義者の憎悪犯罪を煽っているという批判を意識した行動とみられる。

28日、英ロンドンの通りの商店やバスの停留場などあちこちに反ユダヤ主義を象徴する落書きが発見された。CNNによると、この落書きには、ユダヤ教を象徴する六芒星の「ダビデの星」の下に「9・11」という数字が赤いスプレーで書き込まれ、9・11テロにユダヤ人の責任があるという陰謀説を暗示している。英ユダヤ人団体コミュニティのセキュリティ・トラスト財団によると、英国の反ユダヤ犯罪は今年上半期だけで892件発生した。昨年同期より10%増加した。

CNNが昨年、欧州7ヵ国7092人を対象に調査した結果、回答者の3分の1が「第2次世界大戦時のナチスドイツのユダヤ人大虐殺(ホロコースト)について全く知らない」と答えた。25%は、「ユダヤ人が世界の事業と財政に過度に多くの影響を及ぼしている」と主張した。


チョン・チェウン記者 chan2@donga.com