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東京五輪水泳場からアスベスト、日本当局は知っていながら放置

東京五輪水泳場からアスベスト、日本当局は知っていながら放置

Posted December. 31, 2019 08:16,   

Updated December. 31, 2019 08:16

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来年7月に日本東京オリンピック水泳競技が行われる東京辰巳国際水泳場で、空気中に飛散するアスベストが検出されたと、30日朝日新聞が報じた。1993年にオープンしたこの水泳場は、最近まで国際大会が開かれていた。水泳場管理主体である東京都側は、この事実を知っても黙認していたが、朝日新聞の取材が始まると、一歩遅れて対応に乗り出したことが分かった。

報道によると、東京都は昨年10月から東京オリンピックの水泳競技開催のために競技場の改修工事を開始した。工事に先立って行われたアスベスト検出調査で、屋根を支える柱2か所の耐火材料からアスベストが検出されたことが分かった。アスベストは、米国労働安全衛生庁(OSHA)が提示した1級発がん物質の一つで、極小量だけを吸引しても肺がんのような致命的な病気を引き起こす有害物質だ。日本の建築基準法によると、大規模な工事前にアスベストが検出されれば、これを除去するか、密閉するように定めている。

しかし、東京都側は、今回の工事が「大規模」に該当しないと判断して、アスベスト対策工事を実施しなかったことが分かった。また、アスベストが発見された場所は普段から人の往来が多くなく、一般人が直接手で触れる部位ではないと釈明したと伝えられる。しかし、朝日新聞は、「密閉された空間ではなく、開かれた構造であり、人々が十分に出入りするところであり、アスベスト空気が観客席に広がりかねないことが問題だ」と指摘した。

東京都側は、朝日新聞が初めて問題を提起した6日、「危険なものではない」と回答した。しかし、本格的に取材が始まると、25日、「世界の観客が集まるオリンピック競技施設として使用されるということで、万が一の事態に備えて緊急対策などを用意したい」と一歩遅れて態度を変えた。


東京=キム・ボムソク特派員 bsism@donga.com