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北朝鮮の危険な虚勢、対話の機会が閉じられる前に自滅の道から抜け出せ

北朝鮮の危険な虚勢、対話の機会が閉じられる前に自滅の道から抜け出せ

Posted December. 16, 2019 08:07,   

Updated December. 16, 2019 08:07

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北朝鮮が13日、東倉里(トンチャンリ)ミサイル実験場で2番目の「重大な実験」をしたと発表した。今回の実験は、午後11時41分から7分間行われたが、その内容については明らかにされていない。6日前、大陸間弾道ミサイル(ICBM)用の第1段エンジンの実験に続き第2段エンジンの燃焼実験を行ったと推定される。北朝鮮の南浦(ナムポ)では、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射準備の動きが捉えられた。

北朝鮮は、不明瞭な対外挑発メッセージを相次いで送っている。今度は「7分間」の実験時間を公表し、「米国の核脅威を制圧するための戦略兵器の開発」と強調した。大気圏の再進入まで可能なICBMの第2段推進体の燃焼実験の可能性を強く漂わせた。曖昧な発表と怪しい動きで想像力を刺激して反応を見て、最終的に「レッドライン(禁止線)」を越える「瀬戸際脅迫」を続けているのだ。

その一方で、北朝鮮は最終妥協の意思があることを暗に流している。「我々を刺激する言動を慎んでこそ、年末を気楽に過ごすことができる」とし、米国の態度によっては年末のICBM挑発を自制できるということだ。恐らくビーガン北朝鮮担当特別代表の15日の訪韓を狙った言葉だろう。国務副長官に指名されたビーガン氏が前向きな態度に出ることを期待し、終盤の総力示威に出る二面戦術を使っているのだ。

米国がそのような北朝鮮に興奮したり屈服したりしないだろう。情勢管理の次元で反転カードを提示する可能性はあるが、制裁の解除のような要求を受け入れることはできない。米国は、北朝鮮に対する監視を強化し、これまで消極的だった国連制裁の議論にも乗り出した。今後、周辺国との協力を通じて、北朝鮮を経済的、軍事的に封じ込めることに力を入れるだろう。米国は、北朝鮮の首を締める十分な力を持っている。北朝鮮が挑発すればするほど様々な手段を講じるだろう。

北朝鮮は14日、「私たちは巨大な力を蓄えた」とし、「力の均衡」を強調した。虚勢と言わざるを得ない。力の均衡、すなわち「パワー・オブ・バランス(balance of power)」は強大国中心の国際政治の現実で実質的なパワーが作る秩序を示すが、住民の飢えも解決できない北朝鮮が核兵器を一つ手にしたからと取り出せる話ではない。身の程知らずの核保有国の振舞いは、自滅を招くだけだ。北朝鮮自ら定めた「年末期限」の最後の機会であるビーガン氏に会うことだ。