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地下鉄の火災避難路をAIが探す

Posted December. 10, 2019 08:36,   

Updated December. 10, 2019 08:37

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9日午前、大田西区(テジョン・ソグ)にある大田都市鉄道の大田市庁駅。地下2階の乗り場と地下1階とをつなぐ階段の上に、突然赤いランプが点灯した。地下鉄駅に火災が発生したという印だった。駅舎の照明までが消えると、乗客たちはどこに行くべきか分からず動揺し始めた。この時、乗客の足元にレーザーの緑の誘導線が現れた。列車の到着情報を知らせるモニターには、火災が起きた階段の代わりに、乗り場に沿って他の階段に移動すべきだという信号が出た。乗客たちは緑の線に沿って、一糸乱れず動いて火災を避けることができた。

ハン・ヒョンソク韓国機械研究院・人工知能(AI)機械室責任研究員のチームは、独自に開発したAI基盤の避難誘導システムを9日公開し、大田市庁駅で実演した。研究チームは、複雑な地下鉄駅で火災が発生した時に、AIが学習を通じて把握した安全な道を案内するシステムを開発した。研究チームは、AIに二つのことを学習させた。まず、地下鉄駅舎の内部に設置された30個のモノのインターネット(IoT)センサーが集めた温度と一酸化炭素、煙の濃度情報に基づいて危険度を評価した。続いて消防士から助言を受けて、火災が起きた位置に応じた安全度を記録後、これをAIが学習するようにして、実際の火災の状況でAIが最も安全な方法を探して提示するようした。

火が出たら、AIは学習した情報をもとに、最適な避難路を見つけた後、モニターと天井に設置された130以上のレーザーインジケータを利用して道を案内する。室内に煙が立ち込めても、レーザーが煙をくぐって床に案内表示をするので安全である。ある責任研究員は、「地下鉄は火が出たら、照明の70%が消える」とし、「この時、乗客らは大混乱に陥るしかないので、煙を突き抜けて底を照らすことができるレーザーで道を知らせるのだ」と説明した。

今回の研究は、大田市と政府出資研究機関が、地域社会の問題を解決するために行った「大田市-研究機関の協力事業」の一つである。研究チームは、大田地域の企業に技術を移転し、技術事業化に成功できるように支援する方針だ。


チョ・スンハン記者 shinjsh@donga.com