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北朝鮮、大統領府が「機能は制限的」と確信した東倉里発射場で挑発

北朝鮮、大統領府が「機能は制限的」と確信した東倉里発射場で挑発

Posted December. 09, 2019 07:37,   

Updated December. 09, 2019 07:37

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「正常な機能の発揮は制限されていると見ている」

大統領府は先月5日、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の移動発射台(TEL)からの発射の有無に関連してリリースした報道資料の中で、北朝鮮の東倉里(トンチャンリ)発射場(西海衛星発射場)の状況についてこのように説明した。昨年9月の南北首脳会談での金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との約束に反して東倉里施設の完全な廃棄はなされなかったが、過去のような水準の実験能力はないという説明だ。

 

しかし、北朝鮮は8日、「7日午後に西海衛星発射場で非常に重大な実験が行われた」、「戦略的地位を再び変化させるうえで重要な作用をする実験に成功した」とし、大統領府の説明とは全く異なる主張をした。このため、北朝鮮に対する楽観論に依存している大統領府が、東倉里を含む北朝鮮の核・ミサイル施設の現状を十分に判断できていないという指摘も出ている。

衛星発射場とエンジン実験場を備えた東倉里発射場では2012年4月、ICBM「火星(ファソン)13」をはじめ、「銀河(ウンハ)3号」、「光明星(クァンミョンソン)4号」などが発射された。このような北朝鮮の核・ミサイル施設の根幹である東倉里について、北朝鮮は昨年9月の平壌(ピョンヤン)共同宣言で、「東倉里のエンジン実験場とミサイル発射台を関係国の専門家の参観の下、永久的に廃棄する」と明らかにした。これに対して文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「非常に重大な一歩を踏み出した」と評価した。

しかし、2月のハノイでの米朝首脳会談決裂直後、北朝鮮が東倉里施設の一部を復旧する動きが捉えられた。これに対して大統領府は、「部分的な復旧はしたものの、正常な機能の発揮は制限されていると見ている」と明らかにしたのだが、7日に北朝鮮は全く異なる動きを見せたのだ。これを受けて大統領府関係者は、「東倉里発射場の現所に関しては様々な情報を収集している」とだけ明らかにした。

一方、大統領府は8日、北朝鮮の「重大な実験」発表にもかかわらず、立場を明らかにしなかった。北朝鮮の重大挑発の度に開かれた国家安全保障会議(NSC)も開かれなかった。ある外交筋は、「北朝鮮が交渉の期限に定めた年末が迫り、意図的に挑発に出る可能性もあるため、大統領府も慎重な態度を取っているとみえる」と話した。


韓相準 alwaysj@donga.com