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米偵察機2機、「鷹の目」で北朝鮮を監視

米偵察機2機、「鷹の目」で北朝鮮を監視

Posted December. 07, 2019 08:30,   

Updated December. 07, 2019 08:30

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北朝鮮の平安北道鉄山郡東倉里(ピョンアンプクト・チョルサングン・トンチャンリ)にある西海(ソヘ)衛星発射場で新たな活動が捉えられたことは、米朝の激しい舌戦と神経戦の状況で出たことなので、大きな波紋を予告する。北朝鮮が次の段階で大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射につながる強力な挑発に出ると予告したも同然だからだ。北朝鮮は2016~17年、東倉里で液体エンジン「白頭(ペクトゥ)エンジン」の開発に成功し、「火星(ファソン)14」、「火星15」などICBMに搭載した。そのため東倉里の動きは見過ごせない

東倉里の異常なムードを示すように6日午後、北朝鮮内のミサイル発射など軍事挑発関連の通信情報を収集する米軍特殊偵察機RC-135V(リベットジョイント)が韓半島に出撃し、ソウルなど首都圏付近で北朝鮮に対する監視飛行を行った。これに先立ち同日午前には、別の米軍偵察機RC-135S(コブラボール)が日本列島上空を通過して東海(トンヘ・日本海)に出撃するなど、米偵察機が連日韓半島に出撃している。北朝鮮を事実上包囲し、挑発に出ることができないよう監視しているのだ。北朝鮮はこれに先立ち、移動発射台(TEL)を利用したミサイル試射に使うコンクリート製の土台を全域で増設していることも分かった。北朝鮮が米朝非核化協議の期限として提示した年末が迫り、緊張が最高潮に高まっているのだ。

CNNは、「北朝鮮がトランプ米大統領に明らかなメッセージを送った」と伝えた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は昨年6月のシンガポールでの第1回米朝首脳会談で、トランプ氏に東倉里発射場の解体を約束した。北朝鮮が東倉里発射場の一部施設の解体を進めると、トランプ氏は自身の外交成果であると強調した。正恩氏が直接解体の意思を明らかにした場所でエンジン実験を再開することは、約束が破られたという象徴的な意味になる。北朝鮮は今月初め、リ・テソン外務次官(米国担当)の談話を通じて、「クリスマスのプレゼントに何を選ぶかは、米国の決心にかかっている」と警告した。これを受けて、北朝鮮の挑発がクリスマス前後にあるという観測も流れている。

北朝鮮の今回の動きは、制裁緩和の動きを見せない米国に向けての最後の動きとみえる。北朝鮮は今年2月、ベトナム・ハノイでの第2回米朝首脳会談が決裂した後、一時この発射場の復旧の動きを見せたが、エンジン燃焼実験など目につく活動はなかった。

国防部関係者は6日、「東倉里内の動きが最近になって最も重大な状況」とし、「近くエンジン実験など動きがあり得ると見て、軍も東倉里付近を注視している」と述べた。軍内外でも、早ければ年末にもICBM挑発再開の信号弾としてエンジンの追加実験に出る可能性があると見ている。専門家らは、北朝鮮が東倉里エンジン実験場で、既に完成している液体エンジンよりも推進力がさらに改善された液体エンジンを開発し、「火星15」(最大射程距離1万3千キロ推定)より射程距離が長い新型ICBMを開発する可能性にも注目している。ミドルベリー研究所東アジア不拡散プログラムディレクターのジェフリー・ルイス氏は、西海発射場で以前になかったコンテナが確認されたことについて、「北朝鮮の活動がより脅威的な兵器の発射に進んでいる。深刻な段階だ」と分析した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 ソン・ヒョジュ記者 lightee@donga.com · hjson@donga.com