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国防情報本部長、「北朝鮮は移動式発射台からのICBM発射能力なし」

国防情報本部長、「北朝鮮は移動式発射台からのICBM発射能力なし」

Posted November. 07, 2019 09:07,   

Updated November. 07, 2019 09:07

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北朝鮮に対する軍事情報の収集・分析の責任を負う軍当局者が、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)に関する技術的評価を1ヵ月も経たずに覆し、論議が起きている。大統領府が北朝鮮の軍事脅威を縮小する基調への「コード合わせ」という批判が出ている。

キム・ヨンファン国防情報本部長(陸軍中将)は6日、ソウル龍山区(ヨンサンク)の国防部で開かれた国会情報委員会の非公開国政監査で、北朝鮮がICBMを移動式発射台(TEL)から発射する能力を備えていないものとみられると明らかにしたと、国会情報委員長の野党「正しい未来党」の李恵薫(イ・ヘフン)議員が伝えた。キム氏は、北朝鮮が中距離弾道ミサイル(IRBM)はTELから一度発射したが、ICBMはまだTELから発射しておらず、発射しようとしたが問題が生じたことを判断の根拠に挙げたという。

しかし、キム氏は先月8日の合同参謀本部の国政監査では、「北朝鮮のICBMは現在、TELで発射可能な水準まで高度化した状態」と答えた。当時、「北朝鮮はこれまで、ICBM級はTELから発射してきた」とも述べた。1ヵ月も経たずにICBMの脅威についての自身の評価を覆したのだ。「メディアの報道内容と異なる発言」という指摘を受け、キム氏は「その立場を堅持してきた。メディアの報道が誤っている」と反論したと、情報委の議員らが伝えた。

軍内外からは、「北朝鮮のICBMのTEL発射は不可能」という鄭義溶(チョン・ウィヨン)大統領府国家安保室長の発言が議論を呼び、大統領府、国防部長官、国家情報院長に続き軍分析責任者が火消しに出たという声もある。

キム氏は、先月31日に北朝鮮が発射した超大型放射砲は弾道ミサイルとみえると明らかにした。李氏は、「(キム氏が)今後、偵察衛星5機を備えれば2時間周期でまわるため、(北朝鮮ミサイルの)探知、識別能力が向上し、米国の技術支援も受ければ(識別の時間を)最大30分まで短縮できるのではないかと話した」と伝えた。


尹相虎 ysh1005@donga.com